イスタシワトル山ってどんな山・後編(2/2)

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メキシコ在住16年目、

「メキシコの素顔を世界に!をモットーに、

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いつかまた戻ってきたくなるメキシコ旅行を提供しています、

公認日本語ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。

 

イスタシワトゥル山ってどんな山・後編(2/2)

☝南側からみたイスタシワトゥル山

 

登頂してきます

前回の続きです~

前編

 

それで、

イスタシワトゥル山がどんな山かってことですが、

前回は僕の登山日記で終わってしまいました。(苦笑)

 

☝全く計画性ないんです。

 

そんな計画性がない僕ではありますが、

また行ってきます。

今度はイスタシワトゥル山の5286mの頂上まで。

 

この1年どこの頂上にも到達していないので、

ここで一つ勝ち取って来ることにしました。(笑)

 

コロナへの勝利へのゲン担ぎにもしようかと。(笑)

 

イスタシワトル山とは

で、

イスタシワトゥル山がどんな山なのかの続きです~。

 

「イスタシワトゥル」と日本語で書き、

「Iztaccihuatl」とアルファベットで書きます。

 

なんか不思議な名前ですよね。

 

長いし読めないし。(苦笑)

 

山の名前にはそれぞれ由来があるものです。

 

世界の有名峰を見てみると、

エベレストはインド測量局のジョージ・エベレスト、

K2はカラクムル山脈の無名峰にK1、K2、K3と連番を付けていた頃の名残。

 

でもカンチェンジュンガになるとチベット語で「偉大な雪の五つの宝庫」、

マナスルはサンスクリット語で「精霊の山」、

そしてダウラギリは同じくサンスクリット語で「白い山」、

と意味を持った名前になります。

 

はい、

メキシコの高山もそうなんです。

ちゃんと意味があります。

 

最高峰シトゥラルテペトゥル(Citlaltepetl)は「星の山」。

Citlalinが星、

Tepetlが山。

 

第2峰ポポカテペトゥル山(Popocatepetl)は「煙をはく山」。

Popokani=煙をはく、

Tepetl=山

です。

El Popocatzinで「煙をはくもの」。

 

 

イスタシワトゥル(Iztaccihuatl)の

イスタはナワトル語のiztac、

意味は「白いもの」。

シワトゥルはCihuatlで「女性」です。

 

「白い女性」

☟女性が仰向けになっている姿をしています。

左が頭。胸のあたりが頂上です。

理由があって僕はいつも右側から登っています。

 

その他にも呼び名があって、

Iztaccihuatltepetlで「白い女性の山」。

語尾のTepetlは「山」。

 

あとはIztactepetlで「白い山」。

 

「白」が印象強い名前ですね。

 

そういった意味で、

世界で7番目に高いダウラギリと意味は同じ!(笑)

 

高さについて情報源で異なる

日本でいう国土地理院のような国の機関(INEGI)のデータですと5286mです。

北アメリカ大陸では6番目か8番目。

☝これも情報源によって分かれます。

 

ちなみにメキシコ最高峰シトゥラルテペトゥル山は北米第3峰。

 

イスタシワトゥル山を含むメキシコの高山は、

メキシコ中部を東西に貫くトランスパシフィック火山ベルトに位置しています。

 

優しそうな静ぁな、

しかも美しい「白」を連想させる山ですが、

れっきとした火山なんです。

 

でも富士山やお隣のポポカテペトゥル山のように山頂に大きな火口は見当たりません。

尾根にはポツポツとすり鉢状の火口らしき穴がみえます。

 

活火山でも大きな火山活動はない

最後の「噴火」と呼べるレベルの火山活動は1868年。

詳しい資料は読めていないのですが、

火山ガスを大量に噴出したようです。

 

それ以降、

大きな火山活動は「ない」とされていますが、

実際に登ると、

一部の場所で硫黄の匂いがします。(驚!)

 

巨大な火口があるお隣のポポカテペトゥル山のような単一火道系の火山ではなく、

火道が多数に枝分かれしている為に富士山のような大規模な火口は形成されなかったものの、

現在も9つ程の“火口”があります。

ちょっと見えづらいですが

例えばコレ👇

☝右側の白いくぼみ

☝手前左の斜面(写真じゃ見えないですね)

 

イスタシワトゥル山は中新世と呼ばれる時期の後期(600万年前)に形成されたと考え

られていて、一番新しのは足の部分(☟ここ)が170万年前にできたとのこと。

ちなみに富士山は10万年前と言われています。

 

メシカ時代の信仰の対象でした

これまでにも特に遺跡の投稿で、

メソアメリカでは「山」というのは神聖なもので、

テオティワカンをはじめとするピラミッドは、

天の神と共存できる山の模型だった、

という事は多く書いてきました。

 

もちろんイスタシワトゥル山もです。

 

なぜそんなことがわかるのかと言うと、

イスタシワトゥル山周辺はもちろんのこと、

山頂にも発掘物が得られているのです。

 

1983年に山頂でたまたま発見された遺物には、

磁器製の道具の破片やマゲイの先端部分、

黒曜石や儀式用の木製“楽器”と思われるもの、

骨などが含まれています。

これらの遺物は、

アステカで知られるメシカ帝国の年代と重なります。

 

さらに!

頂上の西(メキシコシティ側)にある2または3カ所の遺跡が直線にならんでおり、

春分・秋分の日にはこの直線の先端にある頂上から太陽が登るようになっているのです。

 

当時の人々はこれを軸(Axis mundi)とし、

この“世界軸”を下に宗教的儀式などを行っていたと考えられています。

 

メソアメリカの“軸”の概念はいろいろあり、

イスタシワトゥル山の場合は東西ですが、

テオティワカンは南北、

ボラドーレス(ロープでつるされた人が回りながら降りて来る儀式)は天地です。

 

ハイキングでイスタシワトル山の雄姿をご覧ください

そんなわけで、

美しい「白い女性の山」、

イスタシワトゥル山。

 

人類がこのメキシコの地に出現する前から、

この場所でずっと、

この地域の出来事を見守ってきました。

 

昨今は温暖化?の影響で、

真っ白に雪化粧することは減ってしまったように思いますが、

時折その雪化粧した姿をメキシコシティから見る事ができます。

 

人類の定住がこのエリアで始まって以降、

その歴史を見守ってきたイスタシワトゥル山。

 

メキシコを語る上で外すことができないこの山の麓を歩いてみるだけでも、

その雄大さを感じることができると思います。

 

プエブラ、オアハカ、タスコなどに行かれる途中に寄ることも出来ます!(得!)

 

ぜひ行ってみて下さい~

 

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