愛する人を亡くすという事

3月17日

 

今日は亡き母の命日。

 

2年前の今日。

ちょうど桜が満開だったこの日、

突然この世からいなくなってしまった母。

 

僕は18で大学に行くために上京して以来、

メキシコに来る前の1年を除いて両親と一緒に住んだ事がないので、

実際にココに居ないから「もうこの世にいないんだ」

という感覚にはなりません。

 

どんなに遠く離れていても、

「今どうしているのかなぁ」とか、

「元気にしているのかなぁ」とか思う事は多々ありました。

今もまだ無意識にそう考えることがあるのですが、

その時に「もういないんだな」と実感するのです。

 

2016年に嫁が初めて日本に行った時。

花火を見に行くので嫁に浴衣を買ってあげたのですが、

着付けとたたみ方が分からないと困ると思い、

母がそれをやる姿をビデオに撮っておきました。

それが自分が見た元気な母の最後の姿でした。

 

ハイビジョンでスゴク鮮明な映像で、

あたかも最近あった事のように見えます。

あまりに鮮明で突然だったため、

その映像を見ても未だに、

もうこの世にいないことが信じられず、

悲しい気持ちにもなりません。

不思議な感覚です。

 

後悔しても仕方がない。

でも「何でもっと良くしてあげなかったんだろう」と、

子供の時は問題児で心配ばかり掛けさせてしまい、

やっとこれから少しばかり親孝行できるかな、

と考えていた矢先。

 

一週間後に控えた僕らの結婚式の準備を最期までしてくれていて、

メキシコの家族に会えることを楽しみにしていた母。

家の冷蔵庫にもメキシコの家族をもてなすための食材がギッシリでした。

 

2018年3月17日の朝、帰国後僕らが空港で

クダラナイことでもたついていたのもあり、

30分間に合わず、天国へ旅立ちました。

僕は新幹線の中でした。

 

2年振りの帰国でたったの30分、

間に合わないって、

本当の親不孝者ですね。

 

本当に人生は儚いものです。

折角この世に生を受けたのです。

自分が納得する人生を全うする。

そう思って何事にも接しています。