メキシコのお酒はマゲイだけじゃない。
メキシコ在住15年目、
「メキシコの素顔を世界に!」
をモットーに、
プロのメキシコ旅行ガイド兼ドライバーをしています岩﨑コウです。
今日もメキシコから書いています~
いろんなお酒のお話をしてきましたが、
メキシコの酒はマゲイだけじゃないんです。
メキシコ北部のチワワ州、
ドゥランゴ州、
コアウイラ州で飲まれるのは、
ソトル(Sotol)というお酒。
これもテキーラ同様、
メソアメリカ時代に端を発します。
厳密にはメキシコ北西部はメソアメリカではなく、
オアシスアメリカ(Oacisamerica)といい、
北東部をアリドアメリカ(Aridoamerica)といいます。
北の方の高速道路を走っていると、
マゲイに似ているようで
ちょっと違う植物が多く目に付くのですが、
これをソトルといいます。
その辺にたくさん自生しているんです。
☝☝☝これがソトルです。これが無数に自生しているんです。
似ているという事は違う植物です。
ソトルはマゲイではないんです!
マゲイと同じように細い茎がニョキニョキ生えていて、
その真ん中からキオテ(ブログの名前はこれから取りました)が、
またニョキニョっと生えています。
ソトルには性別があって、
キオテの色が濃い方が雌となります。
このお酒の記録として最も古いものは、
チワワ州にあるパキメ(Paquime)文化の跡から出ています。
パキメとはこの辺で話されている言語、
オパタ(Opata)語で、
「大きな家の場所」(Lugar de Casas Grandes)
という意味です。
☝☝☝パキメ(Paquime)
ここから700年頃のものと思われる
「オーブン」が見つかっています。
ここでメスキテ(Mezquite)
という木を燃やして、
ソトルの原型のアルコール飲料を
造っていたと考えられています。
もちろん、
テキーラ同様まだ蒸留機が伝わる前ですので、
アルコール度数は高いものでなかった筈です。
ちなみにこのお酒も度数は高いもので55度にも達しますが、
醸造経済的にはアガベよりも劣り、
1リットルのソトルを造るのに、
10キロものソトルのピニャが必要になります。
一方テキーラは6~8キロのピニャで1リットルのテキーラができます。
テキーラやメスカル、バカノラと同様、
法定産地として2002年よりチワワ州、コアウイラ州、ドゥランゴ州が指定されています。
輸出にも力を入れており、
アメリカはもちろん、
ヨーロッパやアジアの一部の国にも出ているようです。
(輸出先はまた調べます 謝)
強いて言うならば、、、
泡盛とか奄美大島の黒糖焼酎のような位置づけですね。
芋や麦焼酎のようにメジャーではないが、
歴史があり重要な日本食文化の一部を成している点です。
そんな事で、
実際に首都のスーパーなどで見る機会は殆どないお酒ですが、
もし北部に行かれる機会がありましたら、
是非飲んでみて下さい!
これも強いお酒ですが、
「がぁぁ~~~っ」と喉が焼ける感覚を楽しんでみて下さい。(笑)