まだまだあるメキシコのお酒!(もういいよ、、、)

メキシコ在住15年目、

「メキシコの素顔を世界に!」

をモットーに、

プロのメキシコ旅行ガイド兼ドライバーをしています岩﨑コウです。

今日もメキシコから書いています~

まだまだあるメキシコのお酒。

 

メキシコのお酒について書くのはプルケもいれてこれで4回目ぐらいです。(笑)

それだけ沢山の種類のお酒があるという事です。

 

「もういいよ、、、」

 

と思われる方もいらっしゃると思いますが、(謝)

今回はこれが最後です。

 

これまでマゲイが主原料のテキーラ、メスカル、バカノラやプルカッタと、

マゲイに似ているソトルが原料のソトルという蒸留酒をご紹介しました。

 

まだあるんです。(笑)

 

だからなんでしょうかね。

メキシコの一般的な固定観念って大体酔っ払ってソンブレロ(大きな帽子)を被ったオッサンがサボテンの横で寝ているイメージじゃないですか。(笑)

☝☝☝まさにコレ

 

さてさて、

今回のお酒はチアパス州です。

メキシコシティの南東に直線距離で800キロ弱、

隣国グアテマラと国境を接する州です。

車で行くと900キロぐらいです。

 

ここにコミタン(Comitan)という街があります。

そこで主に造られるお酒で、

コミテコ(Comiteco)と言います。

その原料もマゲイで、

マゲイ・コミテコまたはアガベ・アメリカーナ(Agave Americana)という品種を使います。

「使います」というよりも、

その品種が最も一般的に自生しているため、

「自然とそれを使うようになった」

というのが正しい言い方です。

 

プルケに似ています。

(というかマゲイの品種が違うだけで同じ)

テキーラやメスカルのように、

ピニャ(茎の根元に近い部分)を蒸焼にするのではなく、

プルケと同じようにマゲイの中心部に貯まる樹液(Aguamiel)を取り出し発酵させます。

 

これを発酵、蒸留と経る製法は他の蒸留酒と同じです。

 

もう一つはポシュ(PoxまたはPosh)

これはマヤのツェルタル族やツォチル族の象徴的な飲みものとして、

今でも伝統行事や習慣用として飲まれています。

人間と主食であるトウモロコシとそれが育つ大地の関係性

そして近隣の村との親睦の象徴なんです。

だから客人を迎えるときはポシュを注いでもてなすんです。

 

若い人達は街でフルーツを漬けてリキュールとして販路を広めているようです。

フルーツは1年程漬けてミステラ(Mistela)として売っています。

 

実はこのお酒、

珍しくマゲイ関係ではないんです!

ベースはトウモロコシで、

水にトウモロコシ、小麦の糠、砂糖を入れます。

1週間ほどで発酵したものをチチャ(Chicha)といって、

メソアメリカのマヤ文化の人に飲まれていました。

今でも市場で売っています。

 

やはりスペイン人によって蒸留技術が伝わり、

このチチャを蒸留したんですね。

2回の蒸留で64度ぐらいのアルコールが取れる、

とれも強いお酒をポシュ(Posh)といいます。

強ければ良いというものではありませんが、

それが特徴のお酒です。

 

以上がメソアメリカに端を発し、

500年前にアラブ経由でスペイン人が持ち込んだ蒸留技術によって、

現在も様々な地域で様々な名前によって呼ばれ

愛飲され続けているメキシコの蒸留酒なんです。

 

メキシコにいらした際には、

怖がらず、

是非お試し下さいね~~~

後に運転が無ければ、

僕もご一緒させて頂きます(笑)