メキシコでよく着られるシャツ、グァジャベラとは。

メキシコ在住15年目、

「メキシコの素顔を世界に!

をモットーに、

メキシコ公認ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。

 

グァジャベラ。

☝☝☝小さくて見えづらいですがこれもグァジャベラと呼ばれているもの。
でもホンモノは白やクリーム色、淡い青などで長袖です。

 

11月に入り、

涼しくなってまいりました。

 

これまでにも、

断続的に肌寒かった日というのはあったのですが、

ここに来て、

寒く感じる時間が増したように感じます。

 

日陰なら尚更で、

こうして直射日光の当たらない屋内に居ると、

上着が必要なくらいです。

 

先々週から先週にかけて出会ったユカタンの仲間は、

カリブ海に面したラス・コロラダスという村の出身なんですが、

観光従事者はグァジャベラというシャツをユニホームにしている人もいるとの事。

でも、

組合みたいのがあって、

最近それがグァジャベラを禁止にしたとか。

 

ちなみに普通のガイドはワイシャツにネクタイや、

中にはスーツという場合も多いと思いますが、

僕の場合はグァジャベラです。

ネクタイもしませんが、どうぞあしからず。(笑)

☟こんな感じでお客様をアテンドさせて頂いています。

 

仕事の時だけでなく、

友達に会いに行く時や、

パーティーの時には、

大体毎回グァジャベラで出かけます。

多分、

日本人でこれ程グァジャベラを日常ベースで多用しているのは、

僕と僕の親愛なる友人ぐらいだと思います。(笑)

 

そこで、

なんでそんなに着たがるのかというとですね、

一つは着心地がイイ。

二つ目は安い。

三つめは種類が豊富。

四つ目はメキシコに馴染む。

五つ目は地元の産業に貢献。

☝☝☝女性用はウィピルといいます。

 

上着が必要な時は、

普通にカジュアルなジャケットを着ても合います。

スーツには合わないと思いますが、(苦笑)

グァジャベラを仕事着として認めている企業も少なくないです。

 

大統領だって、

公式会見でグァジャベラ姿で登場することもあるぐらいですからね。

 

で、

グァジャベラが着るものという事はお分かりいただいたと思いますが、

なんでメキシコで良く着られるのかということを少し書きたいと思います。

 

グァジャベラは、

一般的にベラクルスやユカタン州で良く着られています、

もちろん他の地域でも着用されてますが、

上記の2州がとりわけ多いという事です。

 

てことはメキシコ生まれ!?

 

ん~そこがハッキリしていないんですね。

いろんな説があるんです。

 

①キューバ生まれ

②ベラクルスまたはユカタン生まれ

③フィリピン生まれ

 

どれだと思います?

っていきなり聞かれても困っちゃいますよね。(苦笑)

 

どれにも共通しているのは「暑い」ということ。

暑いという事は、

風通しが良く軽快なものがイイですよね。

☝☝☝目に付く場所には女性用が多いですね。

 

グァジャベラの基本的な素材は、

麻をはじめ、

面、絹と様々です。

 

①のキューバの説は1709年に遡ります。

当時はメキシコ同じく、キューバもスペインの植民地でした。

その年に、

スペインのグラナダから、

ある夫婦がキューバ中部のサンクティ・スピリトゥスという村にやって来るんです。

ココにはジャジャボ(Yayabo)という川が流れているんです。

 

奥さんは裁縫師でした。

暑いキューバで、

夫は奥さんに、

スペインから届いた麻の生地でシャツをつくるように頼みます。

出来上がったのが、

胸部にポケットがついて、

ズボンを上部を覆う丈のシャツでした。

 

ちなみにポケットには、

タバコと小物を入れるためだったそうです。

 

次第にこのシャツはこの地域で人気になり、

流れる川の名前Yayaboから、

Yayabera(ジャジャベラ)と名付けたそうです。

 

さらに、

これは労働者階級に人気となり、

とくにグアバ農園の作業者に好まれて使われました。

スペイン語でグアバはグァジャバと言います。

GuayabaとYayaberaを合わせて、

Guayaberaと呼ばれるようになり、

それがユカタン地方の上流層に広まり、

その後現地生産が始まった、

という説。

 

③の説も面白くて、

これはメキシコが先か、

フィリピンが先がによるのですが、

フィリピンにBarong tagalogというシャツがあるんです。

メキシコは1565年から300年に渡って、

ガレオン船で交易していましたよね。

メキシコに既にあった“グァジャベラ”が、

ガレオン船でフィリピンに伝わったのか、

それとも、

元々フィリピンにあったBarong tagalogが

メキシコに伝わって独自の進化を遂げて今日のように定着したのか。

 

ともあれ、

メキシコのライフスタイルの一部になっていることは変わりようのない事実です。

 

着て見ると本当に爽快なんですよ。

ピンキリで上はとても高かったりしますが、

安いものもありますし、

おススメします。

僕がいつも買うのは400ペソ(2400円前後)のものです。

 

ぜひぜひ、

グァジャベラを着て、

メキシコ気分を倍増させて下さい。(笑)

(女性用はウィピル=Huipilといいます)

 

#MexicoCentralTours

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