語られないサンタさんの話・その2
メキシコ在住15年目、
「メキシコの素顔を世界に!」
をモットーに、
メキシコ公認ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。
語られないメキシコのサンタの話・その2
クリスマスはもう過ぎ去ったのに、
まだサンタの話題が絶えません。(苦笑)
一つ思うのですが、
サンタさんと
キリストの生誕を祝うクリスマス、
つまりキリスト教という宗教を紐づける理由、
よくわかりません。
どう見たって、
サンタクロースって、
キリストのイメージの真逆を行っていません!?(苦笑)
キリストは細身でサンタクロースはこデブ、
キリストは質素で服も白色に近いモノ、
サンタクロースは真っ赤で厚着、
キリストは割と乾燥地帯に生活、
サンタクロースは北極圏、
何よりも、
キリストは人々に非物質的な幸福を与えていたのに、
サンタクロースはもっぱらプレゼントという物質だけ。
サンタは物質主義の象徴か!?(笑)
メキシコでもこの時期は、
そんなサンタさんの“おかげ”で、
プレゼント関係の商売はかき入れ時です。
日本が好きな「戦い」という言葉、
クリスマス・年末商戦てやつです。(苦笑)
(☝ちなみにメキシコにはそのような過激な言葉はございません)
でも1900年台半ば、メキシコの世論は
「アメリカが送り込んだサンタクロースなんていらねぇ!」
という方向に向いていきます。
当然プレゼントで儲けていた商売のオーナー達は困ります。
1951年には、
店舗経営者たちは、
とうとう「サンタ排除運動」を非難します。
でもです。
そもそも騒動の核心は「商売」、
ようはおカネであって、
サンタがいようが居まいが、
サンタがこデブであろうがなかろうが、
サンタがキリスト教であろうがなかろうが、
商人にとってはぶっちゃけどうでも良かったのです。(苦笑)
そこで白羽の矢が立ったのが、
レジェス・マゴス。
日本語では「東方の三賢者」とか「三博士」などと訳されているようです。
レジェス・マゴスも“輸入品”ですが、(苦笑)
メキシコに侵略して国土の半分以上をぶんどったアメリカよりマシです。
信じている宗教カトリックも本家はヨーロッパですからねぇ。
しかもキリスト教のお墨付き、
新約聖書にもその記述があります。
新約聖書には、
1月6日に“実際に”生まれたばかりのキリストに、
東の方からやってきた3人の“賢者”が、
金、お香、没薬を“プレゼント”として届けた、
というシーンが書かれています。
これが、
サンタクロースに代わり、
子供達にサプライズを演出する機会になったのです。
だから、
メキシコの子供達は、
1月5日の夜は、
子供たちはプレゼントにワクワクしながら寝床に就くのです。
そして、
遠方から遥々やってきたであろう、
3人の博士の労をねぎらう為に、
クッキーのなどの差し入れも忘れずに、
お願いことを書いたお手紙と一緒に置いておくのです。(笑)
えっ、大人には何もあげない!?
えぇっと、大人にはですね、
クリスマスにプレゼント交換します。(苦笑)
ちなみに大人だけではなくて子供にも。(笑)
そうですよね。
クリスマスパーティーで、
大人だけプレゼントもらっていたら、
子供は不機嫌になりますもんね。(汗)
でも、
サンタは来ません!
プレゼントはその瞬間まで、
基本的にクリスマスツリーの下に置いておきます。(笑)
(☝そうしない場合もあります)
せっかく楽しかったクリスマス、
ここまで散々サンタクロースがどうとか、
アメリカの悪口を言ってしまいすみませんでした。(苦笑)
じゃあ、そのレジェス・マゴスって何なのか。
一体何者なのかってことです。
また後日に~
#MexicoCentralTours
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