カーニバルがちょっとわかるとキリスト教もちょっとわかるよ。(2/2)
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メキシコではある行事の準備期間です。
👆コジョリジョのお面の製作所
昔の“カーニバル”
はい、でですね、
今日メキシコがある一帯に栄えたメソアメリカ時代には、
当然「カーニバル」という単語は存在しなかったわけです。
なんで「当然」と言い切れるのか。
それは「カーニバル」という言葉の語源をみると分かります。
英語ではCarnival、
僕がいるメキシコで話されるスペイン語ではCarnavalと書きますが、
これっていうのはラテン語のcarnelevariumが語源。
ラテン語そのものやラテン語から派生したスペイン語は、
当時のメキシコにはなかった。
でも、
メソアメリカ各地では、
各地域で「お祭り」があったわけです。
「お祭り」といっても騒ぐだけのものではなく、
土着の宗教的儀式の一環。
楽器や歌や踊りで成り立っていました。
ちょっと話はズレますが、
あの有名な「マリアチ」だって、
そういった土着の音楽が元になっています。
起源は諸説あるものの、
現ナヤリット州のコラ族や、
その周辺の民族の音楽にヨーロッパの音楽要素が融合し出来上がったのが、
今日に見る「マリアチ」です。
「カーニバル」の意味
で、
Carnelevariumってどういう意味なのかというと・・・
「禁肉」
(笑)
文字通り「肉食を禁止」するということ。
ちなみに、
スペイン語でCarneというのは「お肉」です。
「肉」っていうのは、
今もそうですが、
当時も「贅沢」の象徴だったようです。
「そんな贅沢をやめようぜ」
という期間が、
キリストさんの「復活祭」の前にあります。
そんな「苦行」ともいえる期間に先立ち、
人々は「カーニバル」を行うようになった、
と言うが通説としてあります。
だから現代のカーニバルの起源は、
「キリスト教」であり、
「肉」に繋がるのです。
「カーニバル」を行う時期
その「苦行」というか「自粛」期間というのが、
日本語では四旬節と呼ばれるクアレスマ。
ラテン語系の言語では「クァ」というのは「4」を意味します。
スペイン語だと「4」はクァトロ、
「40」はクァレンタといいます。
クアレスマは、
キリストさんがエルサレムに入城した日、
つまりキリストさんの処刑前の最後の日曜日「枝の日曜日」の前の40日間です。
なんで40日間なのかというと・・・
これには諸説あるんですが、
通説は「キリストさんがエルサレム入城までに砂漠で過ごした日数」というもの。
その他にも「40日間の豪雨」とか、
「40日間のモーセの山中放浪」
「キリストさんの40時間後の復活」
というもので、
とにかく「40」というのは象徴的な数字。
「枝の日曜日」の40日前というが、
「灰の水曜日」というもので、
この期間が「禁肉」期間。
なんで「灰」なのかというと、
「人間は神によって地の粉から創られた」
という説に由来するため。
この日には教会でおでこに灰で十字架を書いてもらいます。
この灰というのはオリーブの葉というか枝の燃えかす。
そんな「40日間の禁肉」の前に行われるのが「カーニバル=肉をやめる」。
特に「灰の水曜日」前の週末やその前日が最も盛り上がります。
だ・か・ら、
伝統的にはカーニバルというのは2月とか3月に多く行われるんです。
独り歩きする各地のお祭り
まあ現代は、
ハロウィン然り、
「お祭り」の部分が独り歩きする傾向にあるので、(苦笑)
そんな宗教的背景はそっちのけで、
「お祭り」として経済効果も期待しつつ、
全く別の時期に行われるケースもあります。
リオのカーニバルだってそうですよね。
メキシコで有名なベラクルス市のカーニバルだって、
たしか6月です。
はい、てなわけでして、
これが「カーニバル」の背景。
てかこれを2月に書きたかったんですが、(苦笑)
忙しすぎて気付いたら3月になっていました。(沈)
でももうすぐ「復活祭=イースター=セマナサンタ」なので、
ちょいと書いてみました~。
日本でも「カーニバル」があったら、
「肉」を思い出してください。
もちろんメキシコもね。(笑)
ではまた~
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