メソアメリカの見方・4/5
メキシコ在住15年目、
「メキシコの素顔を世界に!」
をモットーに、メキシコ公認ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。
メソアメリカの見方・4/5
だいぶ間が開いてしまいましたが、
メソアメリカの見方、4回目です。
バックナンバーはこちら~☟
【メソアメリカの見方・1/5】キオテ通信 【メソアメリカの見方・2/5】キオテ通信 【メソアメリカの見方・3/5】キオテ通信
メソアメリカ文明最初の文化オルメカは、
テワンテペック地峡のメキシコ湾側の平野部分に栄えました。
この位置というのは、
地峡という地理上の特徴で、
南北の民族やそれぞれの習慣、
交易による物流が集中するエリアだったのです。
この地理的条件が、
メソアメリカ最初の文化の形成に大きく影響を及ぼしたのです。
この文化より、
その後のメソアメリカの各地方の文化でも
「共通」する世界観や習慣が生まれます。
だからオルメカは「母なる文化」と呼ばれています。
「えっ、じゃあテオティワカンにもオルメカ人がいた?」
「じゃあ、アステカ帝国もオルメカ人が造った?」
答えは「いいえ」です。
なぜならば年代が全然違うから。
オルメカはBC1500年頃に興り、
BC400年頃には衰退します。
テオティワカンはその約200年後、
メシカ(アステカ)にいたっては1700年後の時代です。
ただ、
オルメカ文化の影響は、
地方の各地でも見られます。
ゲレロ州やモレロス州には、
オルメカ文化の影響を受けたとみられる痕跡があります。
現オアハカのサポテカ・ミステカ文化の首都だったモンテアルバンは、
オルメカの人々によって建設が始まりました。
そんな風に、
オルメカ文化の影響は、
テワンテペック地峡に留まらず、
その後のメソアメリカ各地の文化に広がったと考えられています。
この辺がプレクラシコ時代の特徴です。
次のクラシコ期(AD200~900)入ると、
人口の増加が顕著に表れ始めます。
それを象徴するように、
現代のメキシコの有名観光地としてよく名前が出て来る大都市(遺跡)が繁栄します。
代表的な所だと、
メキシコ中央部はテオティワカンや、
先日ご紹介しましたチョルーラなどです。
オアハカはサポテカ・ミステカのモンテアルバン、
マヤのカラクムルや、
それに敵対していたグアテマラのティカル、
それに少し遅れてパレンケやトニナ、
ベラクルスではエル・タヒン、
北西部ではラ・ケマダなどです。
特にマヤはこの時代に全盛期と言えるでしょう。
大都市がいくつもありました。
それゆえ?内輪もめが絶えない文化だったのですが・・・
クラシコ期前半(AD200~600)の北部では、
気候が比較的温暖で?メソアメリカ中央部からの移住者が多かったようです。
しかぁ~し、
同期後半には、
北部の都市は衰退に向かうのでした。
時期を同じくして、
マヤ前期(Tierras Bajas圏)でも、
上記のマヤの大都市が衰退します。
更に!
メソアメリカ4000年の歴史において他に類を見ない巨大な都市だったテオティワカンも700年代に突如として衰退し、
その後に現れたソチカルコやカカストラなどのテオティワカン後の都市も衰退、
そしてオアハカのサポテカの首都モンテアルバンも・・・
これは偶然か必然か。
何か共通する要因があったんでしょうかね~?
次々と大都市が衰退したクラシコ期後半、
その一方である北部の文化が、
テオティワカンに次ぐ、
メソアメリカ最大の勢力をもつ文化圏を形成しようとしていました。
その強大な都市をトゥラ(Tula)といいます。
☟ここ
そして、
トゥラを建設したとされるその文化をチャルチウィテスといいます。
彼らは
800年ごろに現在のトゥラ(Tula)遺跡がある一帯に辿り着き、
トゥラの初期の街を建設するのです。
トゥラはその後900年ごろより全盛期を迎え、
1150年には内乱?によって衰退し、
一部の集団はこれまでに2度書きましたチョルーラに移り住むのです。
というわけで、
クラシコ期をザァーっと簡単に纏めるとこんな👇感じです。
・メソアメリカ各地の人口増大
・大都市の出現
・各地の交流が活発化
・後半には大都市が衰退
・テオティワカンの衰退で勢力図が激変
・北部の衰退
・トゥラの出現
ザックリと、
プレクラシコとクラシコ期の違い、
掴めましたでしょうか。
えっ、チンプンカンプン!?(笑)
ご安心下さい。
メキシコでご説明致します。(笑)
ではまた~
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