「タラウマラ」ってどういう人たち?(前編)


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育児期間中につき、

投稿が断続的になっております~。

落ち着きましたらほぼ毎日投稿に戻します。

 

どうせ行くなら欲張っちゃおう。

👆民族衣装に身を包むバトピラスの人々の朝

チワワはチワワでもあのチワワじゃない話

僕は全く日本のテレビを見ない、

というか見られないんですが、

たまにですね、

お客さんや家族から「メキシコの番組やってる!」

と連絡をもらうことがあります。

 

よく出ていると思われるのが、

オアハカとチワワ?

 

もっとやっているんでしょうけれど、

よく聞くのはその二つ。

 

で、今回のお話は「チワワ」の話。

チワワってあの子犬と同じ名前なんですが、

はい、あの子犬はこの地名から来ています。(笑)

でもチワワ犬はチワワで生まれた、

というわけではなくて、(苦笑)

チワワで見つかったかららしい。

 

もっとも、

今では人間の思い通りに交配され、

一部の種、たとえばブルドッグなんかは、

交配が禁止されているものをあるようですが・・・

 

だから今日のチワワだって、

ずっと前からあの姿形だったわけじゃなくて、

交配に交配が重ねられてきたはず。

 

どこを「起源」とするかは、

僕にはわからないし言えません。

 

一説によると東南アジアの方のDNAが入っているようですが、

とにかくですね、

昔のメキシコ(メソアメリカ文明)には、

今日のような「チワワ犬」というのはいなかった、

少なくても目についていなかったというのは、

スペイン人修道士サグンの記述からもうかがえます。

 

タラウマラ族とは

はい、

てなわけでして、

今日はチワワ犬の話をしたいわけではなくて、(苦笑)

チワワ州西部に多くする「タラウマラ族」という人達について。

 

別名「ララムリ族」ともいいます。

いや、別名ではなくて本来「ララムリ族」と言った方がより正しいかもしれません。

アルファベットではRaramuriと書く事が多いですが、

これもちょっと怪しくて、

Ralamuriとかraromariとか ralomali、

いろんなララムリ風の名称があります。

日本語でもそうですが、

タラウマラ語ではRとLの発音の中間の発音が存在するようで、

そのため👆のような表記の違いが出てきます。

 

で、

ララムリ(raramuri)ってどういう意味なのかというと・・・

「人々」っていう意味。

 

資料によっては「走る人」って訳しているものがありますが、

メキシコの民俗学のちゃんとした資料によると「人々」。

首長さんが民衆に向かって、

Kuira bá rarámuri(皆さんこんにちは)などとあいさつをします。

 

彼らはヨーロッパ人とのメスティソ(混血)と対にある、

自分が属する文化に対して「人々」=「ララムリ」という単語で自らを呼びます。

 

冒頭で書いたように日本のテレビ番組にもたまに登場するようです。

一体何者!?

なぜ「タラウマラ族」!?

 

タラウマラ族のポテンシャル

日本のテレビで紹介されるのは、

どうも「マラソンが早い先住民族!」というものらしい。

 

はい、そうなんです。

「タラウマラ族」と呼ばれる人たちは、

異常なまでに持久力が高いという特徴があります。

足が速いのもありますが、

「持久力がハンパない」

と言った方が適切かもしれません。

 

彼らにはある習慣があります。

ララヒパ(rarajipa)というんですが、

木でできた小さなボールを蹴りながら走るというもの。

1932年には、

タラウマラ族のルイス・ロサさんが石がゴロゴロしているような場所を72時間にも渡って休憩無しに走り通したという記録があります。

走行距離はななななんと・・・560キロ!(驚!)

 

競技としても、

コロラドやLAなど、

各地で行われる有名なウルトラマラソンでは優勝や上位に食い込んでいます。

 

そう、だからとにかく持久力がハンパなく高い人たちなんです。

 

タラウマラ族ってどんな人達?

そんな「タラウマラ族」、

彼らにも走る以外の大事なバックグランドがあります。

 

そもそも「タラウマラ」という名称、

昔からみんなが「タラウマラ」と呼ばれていたわけじゃありません。

結論を先に書いちゃいますと、

これはイエズス会のスペイン人によってつけられたもの。

 

1603年にイエズス会のスペイン人が、

布教と言う大義名分のもとにドカドカなだれ込んでくる“まで”、

西シエラマドレ山脈の西側にはいろんな民族が住んでいました。

グァサパレ族、チニパ族、テモリ族(またはグァリヒオ)などなど。

タラウマラ族のもその内の一つでした。

 

“まで”っていうのは語弊があって、

もちろんそれ以降にも住み続けていたんですが、

スペイン人がみんな一括りにして「タラウマラ」と命名したんですよね。

 

タラウマラ語という一つの言語があるわけじゃない

事実、

「タラウマラ族」といっても、

みんな一つの「タラウマラ語」を共通言語として喋っているわけではなくて、

大きく分けると「5種類のタラウマラ語」に分けられます。

大雑把に分けると「西、南、北、中央、山」の5種類です。

👇こんな風に地域で、強いて言えばタラウマラ語の中の方言です。

 

たとえば、

日本からの旅行者も多く、

チワワ鉄道(チェペ鉄道)の駅もあるクリールは「北⇒緑のタラウマラ語」に分類されます。

コッパーキャニオンがある一帯は「中央部⇒青、または山⇒紺のタラウマラ語」に、

男性の伝統衣服が特徴的なバトピラスは「中央⇒青のタラウマラ語」、

昨今ちょっと治安が心配なウリケは「西⇒黄のタラウマラ語」、

という具合です。

 

タラウマラ語はタラウマラ語でもですね、

たとええば「北」の人達は「中央」の人が喋るタラウマラ語の約45%ほどしか理解できないそうです。

さらには、

「北」の人達は「西」の人のタラウマラ語がたった25%しか理解できません。

 

そんな風にですね、

そもそも「タラウマラ族!」と一言で括れるような単純な背景ではないってこと。

「メキシコの先住民!」というのと同じで、

メキシコ各地の文化の人々が、

あたかも「同一」かのように感じられてしまう「先住民」や「原住民」という言葉を、

僕は可能な限り使わないようにしています。

 

続きはまた後編でどうぞ~>

日本のテレビにもよく登場するタラウマラ族ってどんな人達?(後編)

 

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