マヤ前期最後の主要都市トニナ。

メキシコ在住15年目、

「メキシコの素顔を世界に!

をモットーに、

メキシコ公認ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。

 

コロナのせいで、

3月から髪を切っていないので、

頭がボサボサなんです。(笑)

多分、今週末に嫁に切ってもらうことになるかも・・・

 

そんな僕の頭事情はいいとしまして、

今日の話題は、

 

トニナ。

Tonin á

と書きます。

 

マヤ語ファミリーの大きな木の中で、

いわゆるマヤ語の枝があるとしたら、

別の枝、

つまり別の親の枝にあるツェルタル語という言語で、

「石の家」

という意味です。

マヤ語とツェルタル語というのは、

大きな意味でのマヤ語ではありますが、

細かくみて行くと、

従兄弟関係の言語です。

 

それでトニナとはなにかと言いますと、

マヤ文化の都市跡(遺跡)です。

これまで、

カラクムル、

パレンケとみてきましたが、

マヤ前期の中でも最後の大きな都市です。

もう一つ、

ティカル(Tikal)という重要都市跡(遺跡)がありますが、

これは隣国グアテマラですので、

僕のブログでは割愛させて頂きますネ。

 

このトニナは、

最も繁栄したのは600年頃から、

900年頃とされています。

石碑が多く見つかっているのですが、

最後のものは909年のものです。

 

地理的には、

カラクムルから南西に直線距離で約270キロ、

パレンケから真南に約50キロに位置し、

チアパス州オコシンゴという街が近くにあります。

トニナやオコシンゴがある一帯は谷間で、

南北には山があり、

東西に抜ける地形となっています。

このトニナの立地と言うのは、

このオコシンゴバレーの中でも

最も高い場所の一つなんです。

マヤ文化圏でも西端に位置します。

☝☝☝オコシンゴバレー
グーグルマップより

 

トニナ遺跡の

「ボールの儀式場」

付近で、

ご近所のパレンケと、

現ホンジュラスのコパン遺跡の戦士と考えられる石像が見つかっています。

それらの石像は後ろ手に縛られているんです。

戦争の捕虜ですね。

☝☝☝これです。

 

トニナは約20年に渡る戦争に耐え抜いた都市なんです。

その戦争により、

パレンケを打倒してパレンケで最も偉大な王とされているパカル王の息子二人を

捕虜として捉えます。

コパンとは同盟関係になります。

これにより、

パレンケの後、

マヤ前期で最も勢力があった都市となり、

マヤ前期の最後の「証人」となったのです。

 

遺跡には大きな宗教的建造物“ピラミッド”があります。

何とその高さ74m、

てことは有名なテオティワカンの太陽のピラミッドよりも高い!?

そして幅も320m、これもテオティワカンよりも広い!?

 

一般的に想像される四角錐のピラミッドではないんですねぇ。

小さな丘を削って、

7層に分けて造られています。

 

公式の参考資料によると、

中央の“階段”(考古学ではエスカリナタと言います)は、

260段とあります。

この数字、

実はメソアメリカのカレンダー、

トナルポワリ(Tonalpohualli)

の一年の日数と一致するんですね~。

 

トナルポワリはナワトル語ですが、

マヤ語ではツォルキン(Tzolkin)といいます。

 

また後日ちゃんと説明しますが、

マヤもメシカ(アステカ)も、

名称は違えど、

メソアメリカでは共通した仕組みのカレンダーが使われていたんです。

不思議ですよね。

文化も習慣も所在地も言語も全くことなるのに、

メソアメリカで共通していたんです。

一つが今も使われてる太陽暦、

360日+5日の暦です。

併せてもう一つ、

13日ⅹ20週、

つまり260日の暦です。

これがマヤ語でツォルキン、

またはナワトル語でトナルポワリ。

正確にはあと4つ、

計6つのカレンダーがマヤでは使われていたんですね。

 

ちなみに、

ベラクルス州のエル・タヒンの“ピラミッド”にある“穴”は

365個あります。

(僕のFacebookの上部にある写真)

 

一方で、

これらの数というのは、

修復時に無理矢理合わせてしまったという可能性もぬぐい切れませんので、

僕は「参考までに」

として捉えています。

 

トニナは“残念ながら”、

ガイドブックでは取り上げて貰えていないようですが、(苦笑)

マヤ文化圏を知るには重要な場所の一つです。

 

僕にお任せ頂ければ、

時間にもよりますが、

カラクムル、

パレンケはもちろん、

ボナンパックやジャスチランなどちょっと離れた遺跡にも寄り、

南に下りながらトニナに寄り、

途中その他チアパス州の数々の見所へもお連れできます。

とりあえず、

上記の遺跡で、

マヤ前期を概ね知る事ができると思います。

 

メキシコシティ発着でも、

最寄りの空港ピックアップ&/ORドロップでも、

お客様の時間と都合に合わせて自由にスケジュールを組むことができます。

僕は首都から車で行きますので、

一緒にいらして頂ければ飛行機代を節約できますよ。(笑)

 

マヤ前期の旅、

おススメです。(笑)

 

#MexicoCentralTours

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