人間が知るべきモナルカ蝶の境遇・その1
メキシコ在住15年目、
「メキシコの素顔を世界に!」
をモットーに、
メキシコ公認ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。
モナルカ蝶。
(撮影:岩﨑)
野生動物見学ツアーに行く前に
日本ではオオカバマダラとしても知られていると思います。
いつの頃か、
絵本にも出ているのを見たことがありまが、
ご存知でしょうか。
独特な模様をした、
メキシコを象徴する蝶。
この時期になると、
「モナルカ蝶を見に行こう!」
なんて謳うツアーがあちこちで出て来るのですが、
このブログは「モナルカ蝶ツアー」を売り込むために書いていません。(苦笑)
「・・・???」
かと言って、
「行かないで下さい」
と言っているわけではなく、
じゃあ何を伝えたいのかというと、
「個体数が激減している」
という事です。
僕ら人間は、
「わぁ~モナルカ蝶だぁ!」
と喜んでいますが、
本来人間のための見世物じゃないんですよね。
ホタル然り、
人間が娯楽目的で彼らの聖域である「森」にドカドカと踏み込んで、
彼らの生活環境を脅かしているということを、
まずは「知る」必要があります。
自然の凄まじさを実感
この記事を書こうと思ったきっかけになったのが、
先週の研修で標高3140mの展望台に到着して、
呑気に寝そべって空を見上げていた時のこと。
空にひらひらと動く物体があるではないですか。
一瞬で蝶と分かったんですけどね。(笑)
しかも結構な数。
そしてよく見るとそのモナルカ蝶だったんです。
そして思ったのでした。
「もうその時期か」と。
「その時期」というのは11月。
彼らは11月になると、
メキシコの中央部にひらひらと飛びながら、
その姿を見せるのです。
「姿を見せる」ってどういうことかというと、
この地域に定住する蝶ではないからです。
ってことはどこからくる?
はい、
カナダ・アメリカからです。
その距離5000~6000キロ。
この距離って、
「東京ー大阪間10個分です!」
なんて言ってもよく分からないですよね。(苦笑)
ではこれならどうでしょう。
日本列島の上から下までが3000キロです。
それを往復。(汗笑)
とんでもない距離を、
あの小さな身体一つで飛ぶのです。
僕はカナダで約5000キロを自転車で旅したことがあって
文字通り体感しているのでそれがどれだけ遠いのかがわかります。
その時、
街で積めるだけの食糧と水を買い込んでも、
食いしん坊な僕には足りず、
次の街に着く直前にはヘトヘトになっていたのを思い出します。
6000キロを飛んだ後にあるもの
なのに、
モナルカさん達は、
0.5gの己の体一つで、
欲深い岩﨑君のように食料など買い込まず(苦笑)、
テントも持たず、
その距離を2カ月かけて移動するのです。
この時期にメキシコの中央部に到達しているという事は、
8月末から9月初旬に、
生まれた場所であるカナダやアメリカを出発している事になります。
だから毎年この蝶をみると感慨深げになるのです。
「あ~今年もこの時期か」と。
そんなモナルカ蝶(オオカバマダラ)、
僕ら愚かな人間のせいで大変な目に遭っているということを、
ツアーに行く人達の何人が知っているでしょう。
次回👇は彼らがどういう生態をもつのかを少し書いてみます。
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