今日は「聖なる金曜日」。503回前の「聖なる金曜日」に起こった大事件とは・1/2
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キリストさんの復活祭との意外な関係がある大事件
クリスマスで騒いでもイースターで騒がない不思議。
さてさて、
あれよあれよという間に、
もう「金曜日」になりました。
「Viernes Santo」といいます。
Viernesは金曜日。
Santoは聖人とか聖なる。
キリスト教徒でない人も、
この辺の世界史には教養としてご存じの方も多いはず?
とりわけ日本では、
「表面的な」外国の習慣だけを取り入れるのが好きというのか、
長けているというのか、
全く宗教とは関係ないところで「騒ぐ」というのをやります。
つまりクリスマスとかハロウィン、バレンタインも。
他のアジア圏はどうなんですかね?
韓国はキリスト教徒が多いと聞きますが、
中国以南の国々って、
そういうヨーロッパの習慣てどうしてるんでしょう?
なかでも一番古いのがキリストさんの誕生に関わる行事。
クリスマスですね。
クリスマスは“盛大に”お祭り騒ぎするようですが、
キリストさんの死に関わる習慣、
つまりこの時期のイースターとか復活祭と呼ばれるものには、
なぜか疎く、イースターを祝わないですね。
(👆だから僕は日本ではクリスマスと呼ぶのをやめて、
ハッピーホリデーなどの名称に変えればいいと思っている・苦笑)
セマナサンタ(聖なる週)の佳境。
それは良いとして、
今日Viernes Santoというのは、
キリスト教の人にとって最も大事な日の一つで、
多くの仕事をお休みになります。
何が起こったのかというと・・・
キリストさんが十字架に架けられた日。
明日土曜日はSabado de Gloria、
「栄光の土曜日」、
そして明後日の日曜日はスペイン語ではPascuaとか、
Pascua de Recurreccion、
Domingo de Resurreccionなどと呼ばれる、
「復活の日」です。
土曜日に「生き返った」とされるから「栄光」、
お墓にご遺体がないのが分かったのが日曜日、
だから「復活」と別れています。
各地では当時の様子を再現する行事👆冒頭の写真👇が行われます。
メキシコシティで有名なのはイスタパラパという地域のもの
「聖なる金曜日」のもう一つの大事件の話。
で、
メキシコではこの「聖なる金曜日」について、
もう一つ大事な「事件」があることを知らない人が5億人ぐらいるようです。
「事件」というぐらいですから、
それはもう大事なんですよ。
だれに?
メキシコ、そしてアメリカ大陸にとって。
時は1519年。
今から503回前の「聖なる金曜日」に起こった出来事。
503年前ではなくて503回目としているのは、
「聖なる金曜日」の日付はユダヤ暦によるため、
毎年ズレが生じるため。
ニサン月の15日目が満月となり、
その日が「復活の日」とされているため、
毎年決まった日にはなりません。
で、その1519年は何日だったのかというと、
4月22日。(2022年は4月15日)
この日にですね、
コロンブスとピサロと共に、
コンキスタドールとか征服者と呼ばれるあの人、
エルナン・コルテスがですね、
メキシコ湾側のベラクルスという地域の海岸に「上陸」したのです。
(出典:Relatos e Historia de Mexico)
(出典:Relatos e Historia de Mexico)
この「上陸」が意味するもの。
それはメシカ(アステカ)帝国の、
メソアメリカの「終焉」、
そして「アメリカ大陸の」ヨーロッパ化、
そしてキリスト教化の「始まり」です。
わかります?このインパクトのデカさ。
今日、日本の人は必死に英語の勉強に励んでいますが、
アメリカやカナダで英語が話されているのは
イギリス人というヨーロッパ人がアメリカ大陸に来たから。
アメリカやカナダでキリスト教の教会がたくさんありますが、
それはプロテスタントのイギリス人がアメリカ大陸にやってきたから。
でもそのイギリス人がアメリカ大陸にやって来たのは、
スペイン人のエルナン・コルテスが1519年4月22日に、
今日のメキシコのベラクルス地方に上陸してから100年ぐらい後の17世紀の話。
だから、
アメリカ大陸のヨーロッパ化が始まったのは、
ココからなんです。
1519年4月22日、
今日のメキシコのベラクルスから。
だから僕は、
「ベラクルスにもお連れしますよ~」と、
言っているんですが、
まだその重要性というか歴史的インパクトのデカさが、
皆様に伝わらないようです。
やっぱりきれいなビーチがいいよねって。(苦笑)
この上陸が意味すること。
スペイン人と現地の人の接触自体はこれが初めてではなくて、
前年の航海にも接触がありました。
カンペチェの方では現地部族との闘いもあったり、
1511年にはゴンサロとヘロニモを含む17人のスペイン人が乗った船が難破し、
ユカタン半島東岸に漂着、
マヤ族に捕らえられています。
エルナン・コルテス現地の人の情報から、
この年、メシカの暦ではCe Acatl年、
5つ目の太陽をもたらすケッツァルコアトル神が、
東方の海から舞い戻ると、
メシカ人に信じられていることを知ります。
メシカの暦というのがまたややこしいんですが、(苦笑)
トナルポウァリという“1年”が260日の宗教的な暦の一日がCe Acatl、
もう一つの365日の暦シウポウァリの中のある1日とCe Acatlが一致するのが、
今の暦で52年ごとになります。
(👆ややこしいですね・苦笑)
当時は52年ごとに古い太陽が死んで新たな太陽生まれる、
という信仰があったんですが、
それが1519年だったんです。
その新たな太陽をもたらすと信じられていたのがケッツァルコアトル神。
この信仰を現地の人から聞きつけたエルナン・コルテスは、
戦略的にこのケッツァルコアトル神に「なりすまし」、
メシカ帝国の使者と接触するのです。
そして、
前日の「聖なる木曜日」、
キリストさんの最後の晩餐があった日ですね、
この日に現在のベラクルス港にあるサン・フアン・ウルアという、
当時は島だった陸地に接近、
「金曜日」にはそこに上陸※するという流れです。
※正確な上陸地点の説は3つあり、僕にはどこなのかわかりません。
今日書ききれなかったので、
明日続きを掲載します~
👇
「聖なる金曜日」の大事件・その2メキシコ発【キオテ通信】バックナンバーはこちら!
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