2024年もこの日が来ました。僕にとって特別な日。


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メキシコの旅行事情、生活事情を赤裸々につづっているメキシコブログ「キオテ通信」です~。

難しい遺跡の話から、一般的な生活の話、僕のボヤキなど、

その日に思いついた話題をかいて1000本以上、

たぶんメキシコに関するブログでは最大です。(誇!)

 

自分が「今」したいこと、素直にしたいよね。

 

毎年この日になるとこのような記事を書いています。

今年でもう5回目か。

 

今日は特別な日なのでタグもつけず、

ダラダラと感じるがままに一筆書きします。

他人事に興味ない人は閉じて頂くことをおすすめします~(苦笑)

 

一応このブログは全世界の全人類に向けて公開されているものなので、

渋谷の駅前、東京駅前、代々木公園・・・

いやいやそんな一等地ではなく、

地元静岡県掛川市の商店街の2本裏の道ぐらいの場所、

といっても「公共の場所」という場所にあるわけです。

 

というわけで、

そんないくら田舎の裏路地とはいえ、

公共の場所に私事を書くか?

と聞かれれば「書かない」なんですが、(苦笑)

いちおう個人が好きでやっている日記という体で、

こういうコンテンツものっけているわけで御座います。

 

忘れもしない2018年3月17日。

僕の母が突然他界しました。

 

その他の周辺に起こった諸々のことが、

その突然のお別れを更に忘れられないものにしたのも事実。

 

この日を境に、

僕は本当にマザコン※だったということを自覚したのでした。

 

※マザコンの定義

《〈和〉mother+complex》自分の行為を自分で決定できず、母親に固着し、いつまでも支配されている心的傾向。母親に最高の価値をおき、愛の対象にも母親に似た女性を選ぶとされる。転じて、乳離れのできていない男性のことをもいう。マザコン。(出典:デジタル大辞泉)

 

昔(小学校~高校)は今以上に弱虫で、

何かあるごとに母に泣きついていたんですが、

鈍感が禍してマザコンということを自認していなかったんです。

 

でも実際に「居なくなった」とき、

もう頼れる存在がないと悟ったとき、

いかに精神的に頼りきっていたのかってことがわかったんですよね。

いい大人になって。

 

もちろん、

ひとりの大人として外国で、

経済的に独立してやっているわけで、

子供部屋オジサンをしているわけではないのですが、(苦笑)

やっぱりどこか頼っているような節があったような、

今思えばですけど。

 

「困った時家に帰れば絶対に待っていていてくれる人」みたいな。

 

それがその日を境に、

もう「絶対に待っていてくれない人」になってしまいました。

 

今思えば、

あの時の「おかえり」は最後だったんだなぁと、

2016年夏の帰省を思い出します。

 

6年前のこの日、

僕はメキシコの家族一行と、

日本での結婚式のために成田空港に降り立ったのでした。

 

それに先立ち、

メキシコの自宅を出る直前に弟から電話が入ります。

 

「お母さんがガンで余命1ヵ月だって」

 

僕の脳みそはショックの大きさに機能不全に陥り、

しばらく目の前がぼやけていたような感覚でした。

 

その後に弟が何かを説明していた記憶がありますが覚えていません。

 

その後「知らせてくれてありがとう」とだけ伝えて電話を切った瞬間、

とめどなく涙が流れ、

こっちの家族の目をはばからず大泣きしました。

 

その後もしばらく何か言葉を発する度に大泣きし、

これほど泣いたのは泣き虫だった子供の頃以上でした。

 

早く母の元へ帰りたい、

でもその一方で、

母の変わり果てた姿を見たくない、

受け入れたくないという心境もあり複雑だったのを覚えています。

 

新幹線で静岡駅を過ぎたあたりで、

同じく外国から帰国する弟からメッセージが入ります。

 

「お母さん、亡くなったって」

 

たった30分間に合わず、

死に目に立ち会うことは叶いませんでした。

 

病院についても複雑な心境は変わらず、

早足なのに、

病室に入るのがものすごく怖くて、

心臓がドキドキしていました。

 

そこに母がいるのに、

これまで生きてきてはじめて「おかえり」と言ってもらえませんでした。

 

「亡くなる瞬間はみていなくてもいい」という風潮やご意見もあるようだけど、

僕は少しもそうは思わない。

最後にせめて「ありがとう」と一言だけ面と向かって伝えたかった、

それだけ。

 

2016年の帰国から約2年越し、

メキシコから文字通り飛んで帰ってきて、

たった30分間に合わなかったという後悔。

 

結果から言えば「間に合わせることはできた」んです。

空港でもたもたしていて3時間ロス。

だから余計に悔しいし、忘れられない瞬間なんです。

 

今思えば母がわざと自分が苦しむ姿を見せないため自分をもたもたさせたのか、

今はそんな風にすら感じています。

 

まだ温かかった母の右手。

それだけ感じることができただけでも良かった。

6年経った今でもその温もりは忘れません。

 

その一週間後には僕らの結婚式。

自宅にはメキシコの家族用に準備していた食材が、

冷蔵庫いっぱいに入っていました。

布団もフカフカ。

 

亡くなる12日前には、

最後の会話となった電話で、

なにやら結婚式の相談をしたかった様子。

僕はその電話を、

グアダラハラの支払いをしない不真面目なクソな“客”との深夜の“商談”のために、

冷たく切ってしまったのでした。

後悔がもう一つ。

 

さらに電話を掛けなおさなかったという後悔がまた一つ。

 

悔やんでも悔やみきれない大失態が、

昨日のことのように脳裏に蘇ります。

 

あとで知ったんですが、

大大大の病院嫌いということもあって、

ずっと黙っていたようで、

苦しかっただろうに、

父親を含め誰も知りませんでした。

 

そんな苦しさを、

後になって見つかった「日記」で知ることになります。

僕が電話をしても出なかった日のことも克明に記されていました。

 

父親がメキシコの結婚式に来ていていたとき酷く体調を崩したんです。

そのことを相談しようとおもって、

事情を知らなかった僕は、

「あれ、家に居る時間なのにおかしいな」

と思い何度も電話を掛けていたんです。

その時母は、3メートル先の電話にすら行くことができなかったのでした。

しばらくして電話に出た時、

どことなく元気がないような声だったのを忘れません。

末期中の末期のガンを患っていることを知る由もなく。

 

ちょうど桜が満開の日に逝った母。

結婚式の直前といい、

帰国した日といい、

何もかもタイミングが合い過ぎだったんです。

 

べつにうちの子と母の生死は関係ないのですが、

僕の中ではそういうこともあり、

日本の「春」という季節は特別なんです。

もともとも好きな季節というのもありまして。

 

だから、なんかこう、

自然と「春」に関わる名前を付けたいな、と思っていました。

 

女の子だったら「さくら」にしようと思ったんですが、

男だったので別の「春」にまつわる名前に慌てて変更。(苦笑)

 

人生って儚い。

 

当然明日があると思ったら間違いで、

今日が最後かもしれません。

 

自分であれ他人であれ、

もう今、

言葉なきお別れをしないといけないかもしれません。

 

だってだれもこの後死ぬとは思っていないから。

 

6年前の今日を境に、

僕の中でそれが現実的になり、

一瞬たりとも「無駄」に過ごしたくないと考えるようになりましたね。

  • やりたいことは全部やる
  • やりたいときは待たない
  • 愚痴を言いながら生きない
  • 全部いつでも全力疾走

 

全部、あの日に味わった後悔を二度としないため。

 

周りの人とか習慣とか伝統がどうこうじゃなくて、

自分が今どうしたいのか、

ということ。

 

たぶん、

もし母が1日ではなくて余命宣告通り1ヵ月生きていたら、

会社辞めてでもその1カ月を一緒にいたと思いますね。

だってそれがその時自分がしたいことだったから。

仕事じゃなくて。

てか仕事なんていくらでもあるし。(笑)

 

まあ、もう過去形ですけどね・・・

 

というのがあって、

日本に帰れば親戚含め会いたい人にみんな会い、

食べたいものは全部食べる、

親孝行で父親をこれでもかってほど旅行に連れ出す、

ということをやるので毎回バタバタした日本滞在になるんですね。(汗笑)

 

まだ身近な人の死を経験していない人、

こういう気持ちはよくわからないと思いますが、

たった30分遅れで後悔しないために、

今からしっかり一瞬一瞬を大事にされることを強くおススメします~。

 

私事をツラツラと、失礼いたしました。

 

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