メキシコの黒糖ピロンシジョ

メキシコ在住15年目、

「メキシコの素顔を世界に!

をモットーに、

メキシコ旅行の政府公認ツアーガイド兼ドライバーをしています岩﨑コウです。

今日もメキシコから書いています~

 

ピロンシジョ。

☝☝☝メルカド(ローカル市場)で売られているピロンシジョの山

 

メキシコではChiancacaとも呼ばれてます。

これはナワトル語に由来して、

粗糖という意味です。

 

黒糖です。

日本でも奄美大島が有名です。

 

皆さんもご存知の通り、

サトウキビから作られるのですが、

これってラム酒や黒糖焼酎、

日本酒用の醸造アルコール、

更には産業用エタノールの原料にもなるんです。

 

日本以外によく使われる国として、

インド、

ラオス、

パキスタン、

そしてラテンアメリカ

などがあります。

 

メキシコもです。

元々メキシコにはサトウキビは無かったんですが、

ヨーロッパ人の到来と共にメキシコにも伝わりました。

1500年代の事です。

メキシコの地に、

甘味料が伝わってちょうど500年ですね。

 

それ以降、

メキシコでも様々な飲み物や料理に使われてきました。

 

先日のカボチャの所で少しご紹介しましたが、

メキシコではカボチャをはじめ、

様々なフルーツの甘露煮が伝統的なスイーツとして定着しています。

今では白糖を使う所が多いようですが、、、

元来はもちろんピロンシジョ(黒糖)でした。

☝☝☝上からカボチャ、芋、イチジク、チラカジョテ(カボチャの一種)の甘露煮

 

あとは、

冬の寒い時期になると、

いろんなフルーツを煮出して作る

ポンチェという飲み物があります。

これは僕の大好物なんです!

独特の甘酸っぱさが病みつきになるんですね~。(笑)

日本の甘酒みたいに、

寒い時に飲むと全身が温まります。(幸~!)

 

これには、

テホコテ(フルーツ/訳が見つかりません・・・)、

グアバ、

プルーン、

マンダリン、

オレンジ、

洋ナシ、

リンゴ、

タマリンド、

ピロンシジョ(黒糖)

など、

基本的に季節のフルーツを入れます。

地域によって材料が異なる場合があります。

 

僕はこれに更にテキーラを入れるんです。(笑)

これをピケテと言います。

冬の寒い時期にポンチェを見つけたら、

冗談で

「Con piquete por favor! 」

というと、

笑いながら、本当に入れてくれる場合もあります。(笑)

☝☝☝道端で売っているポンチェ。甘酸っぱくて美味しいんです。

 

あとよく使われるのがコーヒー。

でも「お砂糖いくつ」

という使われ方ではないのです。

カフェ・デ・オジャ(Cafe de olla)といって、

これ、タダのコーヒーじゃないんです。(何!?)

 

何者かといいますと、

シナモンとピロンシジョ(黒糖)、

時にはオレンジやクローブなどを煮出します。

作り方はいたって簡単。

  1. お湯を沸かします。
  2. ピロンシジョとシナモンをいれて7分ぐらい煮ます
  3. その後火を止めて挽いたコーヒーをいれます。量はドリップする時と同じぐらいが目安
  4. コーヒーを5分程湯だしします
  5. 茶こしやザルに通して注いで出来上がり!

分量はお好みで調整下さいネ。

メキシコでは、

家庭やお店によっては、

ピロンシジョ無しでつくる場合もあります。

たまにピロンシジョを入れ過ぎて

ド甘いコーヒーが出てくることがありますが・・・

(私の出身地静岡西部では形容詞にドを付けて強調する方言があります・笑)

☝☝☝カフェ・デ・オジャとタマルは朝食の定番の一つ

 

皆さんも是非一度お試しください~~~

 

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