現代まで続く、マヤ人の旅のお供【ポソル】の話。

メキシコ在住15年目、

「メキシコの素顔を世界に!

をモットーに、

メキシコ公認ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。

 

暑い日が続きますね~~~(汗汗汗・・・)

僕の実家の近くの静岡県浜松市では、

なんと40度に達したそうです。(恐)

それに高湿度ですからね~、、、

 

そんな時は冷たい飲み物が欲しくなりますね。

今ではいろんな熱中症対策用の飲み物があるようですが、

熱帯圏に属するメキシコのマヤ圏の人達は、

トウモロコシとカカオで作った飲み物を飲んでいたそうです。

 

ポソル

といいます。

 

以前トウモロコシの所で、

少しご紹介したと思います。

トウモロコシの飲み物です。

 

メキシコ料理にポソレというものがありますが、

これはポソです。

☝☝☝ポソ

☝☝☝ポソル

 

メキシコを代表する飲み物の一つで、

珍しくノンアルです。(笑)

 

数多く多く枝分かれしたマヤ語ファミリーの一つに

チョンタルという言語グループがあります。

 

ここ2カ月ぐらい連載していますマヤシリーズを

読んで頂いている方でしたらピンと来たとおもいます。(笑)

 

チョンタルは、

有名な遺跡、

エツナやチチェンイッツァの語源となっています。

前々回のカバァに侵略したのもチョンタル族でした。

同じマヤ文化中でも争いが絶えなかったんですね。

 

チョンタル語は、

現在もタバスコ州やチアパス州の一部で話されている言語なのです。

という事は、

チョンタル族が昔この地域に住んでいたんです。

☝☝☝タバスコ州

 

彼らが“発明”したとされるこの飲み物は、

当時はポチョトゥル(ポショトゥル)と呼ばれていたそうです。

Pochotlと書きます。

その後に来たスペイン人がPozol(ポソル)としたんです。

 

主にタバスコやチアパス州で多く飲まれていますが、

ユカタンやオアハカ、

ベラクルスや遠い所だと、

一部の中米諸国でも飲まれています。

 

基本的に、

すり潰したトウモロコシとカカオで作りますが、

地域によっては、

サツマイモや唐辛子、

カカオを使わない場合もあって白濁した液体になります。

カカオを入れる場合はチョロテ(Chorote)と呼びます。

あとはチアパスの一部の地域では、

マメイというフルーツの種を挽いたものを混ざたりしますが、

こうすると泡が立ちやすくなるんです。

これをピストゥレ(Pixtle)と呼びます。

 

この飲み物、

実はマヤ人、特に遠出する人達にとっては欠かせない飲み物だったんです。

トウモロコシとカカオをすり潰して、

練って団子にしたものをバナナの葉で包んで出かけました。

旅路でそれを水で溶いて飲んでいたんです。

お腹が空けばその団子をそのまま食べてもいたようですが、

基本的には飲んでいたようですね。

旅のお供だったのです。

 

日常生活ベースでは、

宗教的セレモニーでも使われました。

例えばお葬式、死者の口に注ぎました。

あの世でお腹が空いて困らないようにするためです。

そんなことで、

地域性と歴史があるこのポソレ、

ぜひタバスコ方面に行かれる場合にはお試しください~。

 

#MexicoCentralTours

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