メキシコのトウモロコシ飲料テスグィノの話・後編

メキシコ在住15年目、

「メキシコの素顔を世界に!

をモットーに、

メキシコ公認ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。

 

メキシコの飲み物テスグィノの話・後編

はい、昨日の続きです。

 

お米の様に麹菌を使わずに

どうやってトウモロコシのデンプンを糖化させるか、

って所でした。

 

答えは・・・

 

麦芽です。

 

文字通り「麦の芽」。

 

芽が出る時に、

アミラーゼ(酵素)が出てですね、

これが麦のデンプンを糖化させるんです。

だから日本酒のように麹菌はいらないのです。

 

それで、

この麦芽による糖化の現象ってのが、

トウモロコシでも起こるのです。

 

トウモロコシの実を濡らして袋の中に入れて暗いところに置いておきます。

そうすると芽が出て来ます。

☟こんな感じ。

 

麦芽ならぬ「コーン芽」。

この「コーン芽」をメタテという古来の調理器具ですり潰します。

☟こんな風に。(これはカカオを擂っています)

 

そしたら水をいれて数時間煮立て、

その後濾して液体を一日保管します。

 

そうするとアルコール度数数%のテスグィノができるわけですね。

 

これ自体は苦くて若干とろみが少しあります。

 

これにですね、

ライム果汁、

黒糖、

塩、

あと大抵お場合はライムアイスを入れます。

 

そうすると甘酸っぱい、

爽やかなテフイノというものになります。

☟コレ。白いのはライムアイス。

 

今はマサといって、

トルティジャにも使う、

アルカリ水処理したトウモロコシを挽いて練ったものを、

黒砂糖をいれた熱湯と混ぜ、

ライム果汁をいれ、

数日寝かせて出来上がります。

 

だから元来のテスクィノとは少し違いますネ。

しかも原理的にアルコール発酵に至らないと思われます。

 

今日でこそ、

グアダラハラを中心としてハリスコ州で多く飲まれているテフイノ。

その一方でアルコール飲料のテスグィノは、

メキシコ北東部で飲まれています。

 

飲まれているといっても、

毎回の食卓に上るものではありません。(笑)

元来祝賀行事で主に飲まれてきました。

 

また、

メキシコ北西部の誰もが飲むのではなく、

今も同地域に居住する様々な民族、

有名なものお挙げると、

ララムリ(タラウマラ)、

ジョレメ(ジャキ)、

ウィラリカ(ウィチョル)族など、

古来の習慣などを受け継ぐ地元の人々によって受け継がれているのです。

 

トウモロコシ由来の飲料自体は、

アメリカ南部からメキシコ、

中央アメリカに及ぶ広範囲で飲まれていたようです。

 

そしてその原点はオルメカ文化、

ラ・ヴェンタ遺跡に近いサン・アンドレスで見つかった器の付着物から、

紀元前650年頃にはトウモロコシ由来の、

ひょっとしたらアルコール入りの飲み物が飲まれていたのではないか、

と考えられています。

☟この一帯。

 

テスグィノはちょっとお目に掛かれるチャンスが少ないと思いますが、

テフイノはぜひ飲んでみて下さい!

暑い時にキーンと冷えた甘酸っぱくサッパリした飲み物、

おススメです。(笑)

 

ではでは~

 

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