「危ないメキシコ」を売ってる人へ、の巻。(2/2)


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世にある旅行や海外生活について、

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ゆるすぎるメキシコブログ【キオテ通信】です。

 

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2022年の年末年始の海外旅行、2023年の春休み旅行、ゴールデンウィーク、そして夏休み、

メキシコ観光は弊社におまかせを。

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育児期間中につき、

投稿が断続的になっております~。

落ち着きましたらほぼ毎日投稿に戻します。

 

その「危ない」の前後に何がある?

メキシコの観光ガイド岩﨑功がティファナの国境でガイドをしている

👆ただの国境では終われない、この柵が意味するもの

 

前回👇の続きです~

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「女性の一人旅で絶対行ってはいけない場所」

というのをご丁寧に解説してる人がいたという話でした。

 

素人がつくるランキングほど厄介なものはない

メキシコは

堂々の5位にランクイン。(苦笑)

 

なにがって、

女性が絶対に一人旅しちゃいけない国ランキング。(苦笑)

 

その動画では「ブラックマーケットはヤバい」と言ってました。

たぶんテピート👇のことだと思いますが、

あとはソノラ市場👇

 

なぜかソノラ市場、

僕も頼まれることがあるんですが、

なんでそんなに行きたがる!?(苦笑)

きっとガイドブックや観光情報サイトに載ってるんでしょうね・・・

 

ちなみに、

そういうところって、

現地の在住の僕とか平凡なうちのメキシコ人の嫁とか、(苦笑)

まず行かないんですよね・・・

 

長年住んでいてもあんまり近寄りたくない、

てか行くのが億劫、

もちろんご依頼があれば自己責任でお連れしますが・・・(苦笑)

そんな場所であるソノラ市場は、

なぜか日本の方々の希望観光地屈指のランカー。

 

「危ないメキシコ」を語る前にすべきこと

僕がこうやって、

「メキシコ楽しい国、みんなで来てね」

ってせっかく情報発信してるのに、

そういうメキシコの一部だけを切り取って、

あたかもそれが「ザ・メキシコ」みたいな印象を与えるような水差しテレビ番組、

いい加減にですね、

やめてもらいたい。

 

たとえ作る側はそういう意図はなくても、

そういう印象を与えるということ。

 

「アブナイ」とやった方が数字がとれるのでしょうが、

ちょっと、

伝わるものが現実に即してないと、

その国、その土地の人に失礼ですよ。

 

そんなことですので、

たぶん作り手の方は変わらないとおもうので、

見る側の人、

視聴者側がそういう切り抜き番組を鵜呑みにしないこと。

 

もう一度いいます。

そういうアブナイと言われる現実は、

他国同様、メキシコにもあります。

 

でも、

そこだけを切り取って、

視聴者の「ぎゃぁ~」を煽るのはいかがなものかと。

 

そういう現実を伝えたいのであれば、

包括的にすべき。

 

「治安が悪い」

「ナルコがひしめくメキシコ」

の前に語るべき現実があるのですよ。

 

そもそもメキシコのナルコ(ドラッグ屋)はどうやって始まったのか。

どういう境遇で生活していたのか。

僕は犯罪者を擁護するわけではありません。

でもどこかでそういうことに手を染めなければならなかった、

彼らの厳しい現実があったわけです。

 

でなければ、

今頃ドラッグのディーラーではなく、

株のディーラーになっていたのかもしれない。

でも彼らの現実は彼らをそうさせなかった。

 

日本はほぼ均等に教育のチャンスが与えられます。

いくら貧しいとはいっても。

そういうのを「民度が高い」っていうらしい。

 

でもメキシコってそうじゃないんですよね。

地方の田舎なんかにいくと、

学校ってほんとに質素な建物のところもあります。

当然教育のレベルだって違ってきます。

 

北部のララムリ(タラウマラ)族のある集落では、

ララムリ族の教員が不足し、

遠く離れたオアハカの先生を派遣しているそうです。

当然、ララムリ語の授業はできません。

そこで彼らの伝統は途絶えるのです。

 

僕の文化系ガイド仲間たちだって、

高卒がほとんど。

自然系には中卒の人だってザラ。

 

「努力しなかったから」

 

いいえ、

各々、学業をそこで終えなければならなかった事情があります。

 

本当のメキシコの裏話

そういう現地の実際の生活の境遇って、

日本では想像がつきません。

せいぜい、

アフリカの飢餓でやせ細った子供が映し出されるぐらい。

でも、

中南米の移民の人達の境遇は映し出されません。

一方で、なぜか危ないマフィアの話題では盛り上がります。

ドラッグを売っていた青年の死が、

日本のお茶の間の「おかず」になっちゃいます。

 

「あら、麻薬なんて売って悪い人ね~、アブナイね~」、

チャンチャン。

以上。

 

👆これが現実の日本テレビ、動画です。

 

「危ないメキシコ」を売ってお金をもらっている人、

もう少しですね、

根っこのある意味ある“作品”にできないですかね。

そういう恐怖心を煽って儲ける人たちにはぜひ、

シナロア州のバディラグアトに行っていただきたい。

どういう歴史があるのか、

住民がどういう境遇で生活してきたのか、など、

前後の文脈もちゃんと調べてお伝えいただきたい。

 

ちなみにバディラグアトというのは、

ラファエルとホアキンという、

ナルコの2大ボスの出身地。

 

じゃないと、

人の不幸で客の恐怖心を煽ってお金を稼ぐって、

自分以外誰も得をしないことになっちゃいますので。

それは社会のために良くないよねって思います。

 

あ、そういえば最近、

この町でナルコ博物館を造るとかっていう話が出てましたが、

結局州知事に却下されたようです。

麻薬ネタで稼ぐ人達、

とっておきのネタができただろうに、

残念でしたね~。(苦笑)

 

ネットフリックス見られる人は、

「Narcos Mexico」というシリーズみてみて下さい。

70年代から始まった、

ナルコ帝国の様子がリアルに描かれています。

もちろん、

全てがリアルじゃありませんが、

大筋というのが掴めると思います。

 

👆この方がよっぽど、

日本のメディアやユーチューブの、

ためにならない「危ないメキシコシリーズ」よりも、

よっぽど面白くタメになるとおもいます。

 

はい、てなわけでして、

ちょっと感情的になった自分を抑えながら書きました。

愚痴っぽくなったヵ所があると思いますが、

どうかお許しください。

 

ではまた、メキシコで。

 

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