メキシコのお酒:プルケ


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Octli、ナワトル語でプルケ(Pulque)です。

プルケは、

メキシコを代表するアルコール飲料の一つです。

メキシコのお酒と言えば、

最近はコロナウイルスで、

風評被害が出てしまっているコロナビール(もちろんウイルスとは関係ありません!)、

強いお酒として有名なテキーラはご存知の方も多いと思います。

あと最近知名度も上がって来ているメスカル、

日本では知名度はいまいちですがワインです。

 

あと一つ忘れてはならないお酒があります。

 

プルケです。

 

これは聞いた事が無い方も多いと思います。

なぜならばボトルなどの工業商品として売られていないからです。

それ故輸出もされていません。(はず)

 

醸造酒ですので、

アルコール度数はビールと同じぐらいで、

見た目は白濁していて、

おいしいプルケというのは爽快な味わいで癖がなく、

強いて言うならば、

ほんのりヤクルトに近い味がします。

あまり美味しくない、

良くないプルケというのは、

臭みがあり、

コレを飲んでキライになる人もいます。(苦笑)

店によってはフルーツフレーバーがついていたりしていますが、

ナチュラルのものは白色です。

 

あと、

あまり飲み過ぎるとお腹が緩くなるのでご注意を。(苦笑)

この現象は現にスペイン人が書いた歴史書にも描かれていて、

プルケが悪いわけではありません。(笑)

☝☝☝下痢してます

 

さてさて、

どうしてこのプルケがメキシコを代表する飲み物かというと、

マゲイ(=アガベ=リュウゼツラン)から出来る飲み物だからです。

つまり、

全部で200種類あると言われているマゲイの大半はメキシコにあるが故、

マゲイに関わる産品はメキシコ固有のもの、

ということですね。

 

マゲイ=メキシコ。

☝☝☝プルケ用のマゲイ

 

桜と言えば日本というのと同じです。

 

お酒が好きな方でしたらご存知かと思いますが、

テキーラもマゲイの一種からできているのです。

 

テキーラはアルコール度数が38度ぐらいが一般的なのですが、

同じマゲイの一種から出来るプルケは数パーセント。

 

なぜかと言うと、

テキーラは蒸留していて、

プルケは蒸留していない、

からです。

 

蒸留というのは、

アルコールと水の沸点の差を利用して、

アルコール濃度の液体を抽出するこなんですね。

水の沸点が100度で、

アルコールは78.3度で気化します。

その蒸気を集めて冷やして得た液体が、

テキーラだったり、

焼酎だったり、

ウイスキー、ウォッカ、ジン、ラムになるんです。

 

プルケはと言いますと、

日本酒とかビール、ワインなどの醸造酒と同じ類なんです。

だから同じマゲイから出来ても、

度数が低いんです。

 

ちなみに、(苦笑)

プルケを蒸留すると、

プルカッタという蒸留酒になり、

アルコール度数はテキーラと同じぐらいになります。

このお酒はあまり一般的ではなく、

僕はプエブラ州の一部の地域でしか見たことがないです。

 

そんなマゲイから出来るお酒、プルケ

ず~っと前(メソアメリカ時代)から飲まれていたことが、

メソアメリカの都市跡の壁画や、

スペイン人が書いた歴史書などから分かっています。

 

“酒盛り”の描写で最も古いものの一つはチョルーラにある、

200年頃にできた建物の前面にあります。

その名もLos bebedores(呑兵衛たち)

ここには110人ほどが描かれ、

中には4人の女性、犬や猿も見られます。

チョルーラをはじめ、

テオティワカンでもプルケを用いて行われていると思われる

儀式の様子を描いた壁画が見つかっています。

☝☝☝テオティワカンのLa Ventillaの壁画

 

プルケは現在のメキシコシティ周辺(Altiplano Central)で特に有名ですが、

南東のマヤ文化圏でも存在していました。

Chihと呼ばれ、

水、血、そして嘔吐を象徴し、

多産やお清め、人身生贄などの儀式に使われていました。

よって、

彼らにとってはただ酔っ払う為の液体ではなく、

あくまで儀式用の神聖な液体だったのですね。

その為、

口から体内に取り込むだけでなく、

浣腸器具を使って肛門からプルケを体内に取り入れていると思われる壁画も存在するんです。

メソアメリカ時代の人達はよく儀式をしていました。

例えば、

ガイドブックで“球戯”とか“ボールゲーム”などと紹介されているものですが、

これは“戯”や“ゲーム”ではないのです。

儀式です。

“ボラドーレス”もアクロバットショーではなく、

儀式です。

自傷行為も人身生贄も、

もちろん“儀式”ですね。

 

その目的は、

神様とのコミュニケーションです。

 

トゥラ(Tula)の首長であった“ケッツァルコアトル”の有名な伝説では、

3人の反逆者に騙されてプルケを4杯飲んでしまい、

酔っ払って女帝と関係を持ってしまいます。

翌日も最も大切な神様とのコミュニケーションである自傷行為を怠るなど、

市民にもそれが伝わりトゥラの崩壊に繋がります。

 

各種の“儀式”は、

人々の生活に不可欠なものであり、

また日々の生活の一部でもあり、

それを抜きにすることなど考えられなかったのです。

 

ちょっと長くなり過ぎましたので、(苦笑)

お酒の作り方についてはまた書きますね。

メキシコに来て頂ければ、

醸造所、蒸留所にもお連れすることができます。

是非行ってみてください!

 

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