「先住民」という言葉によって既に社会に壁ができているよね(1/2)


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どこかに旅行に行く際、

全部自分で調べて、

目的地まで自力で行くことが出来ればいいですが、

それって大変ですよね。(汗)

 

海外旅行は目的地の言語も日本語ではありません。

日本語の観光情報サイトはたくさんありますが、

いまいち不十分というか、

下手すると逆に不安が募ってきちゃったり。(苦笑)

 

そんな時にあると助かるのが、

旅行会社のツアーというもの。

あなたの代わりに現地を詳しく調査してくれ、

且つそれを旅行者にも使いやすい形で案内してくれるのが、

旅行会社のツアーサービス。

 

そんな有難くて便利なツアーについて、

ちょっと書いてみます。

 

旅行者の非日常は現地の人の日常

👆オアハカのサポテカのコミュニティの方とハイキング

外にで初めてわかる他人の日常

コロナ禍で巣ごもりする人もいれば、

僕みたいにここぞとばかりに旅行に出かける人もいます。

 

2020年の年末に帰国した際も、

ここぞとばかりに西日本を一周、

3000キロの旅をしました。

 

出ない=善という、

身も蓋もない就縛には賛同できませんでして、(沈)

この3年間、

「今できる範囲でできることをする」

を徹底していました。

 

もちろん、

マスクをするとか、

人混みにはいかないとか、

感染対策を十分した上で。

 

やっぱり、

家に引きこもっていちゃ、

なんにも分かりません。

 

電子パネル(テレビや携帯など)を眺めていちゃ、

外のことなんてわかりません。

 

分からなければ次に打つ手は分かりません。

 

おかげで人が少なく、

美味しい料理やお酒にも巡り合え、

ついでにメキシコにいらして頂いたお客様宅にもお邪魔させていただき、

これから使っていただけるであろう未来のお客様にもお会いでき、

こんな充実した日本での時間は過ごしたことがありませんでした。(嬉!)

 

そもそも「先住民」てだれ?

で、話はカナダという国に飛ぶんですが、(苦笑)

どうもこの国では「先住民観光」というのに力をいれているようです。

 

コロナ禍で外国に旅行できなかった人たちが、

カナダ国内での旅行にシフト、

そこでスポットライトが充てられたのが「先住民観光」です。

 

日本の大手旅行会社もツアーを組んで、

これからの旅行商材にしようとしているようで、

これからも盛り上がっていくものと思われます。

 

なるほどねぇ「先住民」。

 

僕は「先住民」といえば「メキシコ」だと思っていたんですが、(苦笑)

カナダでもビジネスになるほど「先住民」と呼ばれる人々がいるのですね。

 

アメリカにはコミュニティーがあるのは聞いたことがありました。

 

メキシコにはですね、

それはもう、

多くの「先住民」と呼ばれる人が暮らしています。

 

最初にお断りしておきますが、

僕は「先住民」という呼び方はなるべく避けるようにしています。

 

だって、

そもそも「先住民」という人達と、

「先住民」じゃない人達の境界線て、、、なに?

 

伝統的な服を着ていれば?

公用語以外の言語をしゃべっていれば?

肌の色が違えば?

 

「先住民」だから見に行こうって、

なんか動物園のコアラくんを見に行こう、

みたいな感じで嫌なんですよね。

 

「先住民ツアー」があるなら「日本人ツアー」があっても良いと思う

日本の人がアメリカに行こう、

フランスに行こう、

メキシコに行こう、

というのと同じように、

「カナダの~州の文化や伝統を体験しに行こう」

だと思うんですよね。

 

僕が知る限り、

「バンクーバー人ツアー」

とはなりません。(苦笑)

 

「バンクーバー人ツアー」もあっても良いと思いますけどね?

ホームステイより踏み込んだ生活体験。

「バンクーバーに住む人々の普段の生活を体験する」ツアー。

 

食事の支度、

ご近所さん付き合い、

庭の手入れ、

地域の人達とイベントなどの準備と開催、

週末の過ごし方、

みたいな、

ごく普通のバンクーバー人の生活を体験するって、

現地に知り合いでもいない限り、

普通の旅行じゃなかなかできないじゃないですか。

 

「先住民」自体が旅行の対象になっているのですから、

一カナダ人として、

カナダ人の多様性というものを、

お化粧なしで体験するって僕はやってみたいですね。

 

僕の場合はもうカナダは懲りたので、(苦笑)

例えば「ネパール人ツアー」みたいなのとか興味あります。

 

「先住民」と呼ばれる人だって現代の人

そういうのがなくて、

「先住民ツアー」だけだと、

なんか「動物園のキリンをみに行こう」みたいな感じで、

あたかも「現代に生きる人じゃない」感が出て、

あんまり賛同できません。

 

日本に旅行に行く人は、

「石垣島人ツアー」

というのは良く分からず買わないわけでして、

それを言うなら「石垣島ツアー」だとおもうんですよね。

 

メキシコなら、

「オアハカのサポテカ人ツアー」

とはならずに、

「サポテカ文化の料理や織物を体験するツアー」

となります。

 

でもなぜか、

「先住民」という名称がつくと、

それ自体がツアー化するらしい。

 

ということで、

「先住民ツアー」

という名称に違和感を感じた僕。

 

そこにいる人達が、

あたかも別世界の、

たとえば大昔のネアンデルタール人みたいな位置づけで、

その人達自体がまことしやかに「珍しい」、

動物園の動物のような観光対象になっている気がしてならない。

 

言葉遣いは無意識の現れ

「先住民」と呼ばれる人々が多く住むメキシコのチアパスへ旅行して、

「掘っ建て小屋なんかに住んでかわいそう」

と思ったとします。

 

それってそれと同時に、

無意識的にその相手の生活環境を、

自分の経済的尺度によって測り、

「下」と判断して、

「あら、貧乏ね」

と思ったわけです。

背景を知らずして。

 

言葉って意識的に選んで発言していると思われがちですが、

結構な割合で無意識の発言って多いんです。

 

知識がない人向けの名称だけで、

実際の「先住民ツアー」は、

ちゃんとしたものなのかもしれませんが・・・

 

「先住民」という民族はどこにもいない

あとは「先住民」という言葉で一括りにできない・したくない問題というのがあります。

 

メキシコには2010年の国勢調査で、

“正式”には68の言語が話されているとされています。

ただ話者数が100人未満の場合はカウントされてないなど、

ルールがあったりするので、

実際の数はもっと増えるはず。(2010年時点)

 

日本人、アメリカ人、フランス人、

というように、

彼らにもそれぞれ固有の文化があるはず。

 

なるべく彼ら自身が認識する名称で呼びたいですね。

メキシコだと、

オアハカ地方ならサポテカとかミステカ、

チアパスならマヤ系でもツォツィルやツェルタル、マヤラカンドン、

ユカタンならチョンタルとか、

ベラクルスならトトナカと言う風に。

 

メキシコを知らない人には難しいと思いますが、

旅行で行かれる前に、

少しだけでも知って頂くと現地での旅が余計に楽しくなります。

 

続きは次回👇に~

 

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