昔のメキシコで「生贄」が行われていたホントの理由とは・・・?(1/2)
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メキシコ観光省認定日本語ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。
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今日も呑気にメキシコから書いています~(笑)
昔のメキシコで「生贄」が行われていたホントの理由を知ると目から鱗が落ちちゃいます。(笑)
👆通称チャックモル、半値の像のオリジナル
映画を観た後に考えてみよう
メキシコと言えば遺跡、
メキシコと言えばアステカ、
メキシコと言えばマヤ、
そんな印象をお持ちの方も多いと思いますが、
それと合わせて、
メキシコの遺跡と言えば「生贄」を連想される人もいらっしゃるのでは。
あの映画何でしたっけ、
メル・ギブソンのアポカリプト。
10何年か前に話題になった映画でも、
生贄の舞台がある意味「生々しく」描かれています。(苦笑)
僕はこの映画には共感できなくてですね、
なんでかっていうと歴史的な背景なしに、
「生贄=残酷な人殺し」という印象だけを与えているように見えるんです。
はい、
分かりますよ、
そりゃ映画とか観る余裕がある、
現代のほほんとした国や地域に住んでいる僕(ら)からすれば、
「あらま~あんな残酷な殺戮がメキシコの遺跡で行われていたのね~」と、
「あらま~可哀そうに~」と、
「あらま~マヤ人て人殺して悪だね~」と。
まぁ、
この映画をどう思おうがみる人の勝手、
それを基にメキシコの、
マヤのことをどう思うかもみた人の勝手。
でもですね、
そこで「思考ストップ」になると、
結構損するかも~という話。
今頃マヤの文化の真相を知ろうが知るまいが、
ご自分の人生には1ミリも影響しないと思いますが、(苦笑)
でも真相を知るってやっぱり大事なことだと思うんですよね。
この映画を観たことない方、
たぶんネットフリックスにもあると思うので、
「参考」までにご覧頂ければと思います。(苦笑)
制作サイドも認めているように、
ドキュメンタリーじゃなくて、視覚的なインパクトを追及したといっていますので、
この映画で見られる光景が、
現実のマヤ文化で起こっていたわけじゃないことを予めご理解頂ければと思います。
「生贄」のなぜ
それで、
映画の中で印象的に描かれる生贄のシーン。
皆さんが最も興味を惹かれる部分だと思いますが、
そもそもなぜ生贄をしなくちゃいけなかったのか。
そもそもなぜ心臓を取り出さなければならなかったのか。
そもそもなぜ斬首する必要があったのか,。
そもそもなぜメシカのウェイ・ツォンパントゥリと呼ばれる場所などに、
頭部が晒されたのか。
現代の僕(ら)からしたらギョッとするようなメソアメリカの生贄ですが、
これもコロッセオのように、
好きで娯楽の一部で人殺しをやっていたわけじゃないんですね・・・
この映画にはあたかも、
娯楽の一部として行われていたかのように描写されています。
現場のピラミッドの上では、
貴族のお坊ちゃんがキモい笑顔でいたり。(苦笑)
じゃあ、
本来はどういう目的だったのかというと・・・
メソアメリカの生贄の種類と目的
メソアメリカには、
心臓の摘出や斬首の他にもいろんな生贄の方法がありました。
矢、
チチェンイッツァのように、
セノテに放り込んで溺死させたり、
火であぶったり、
メシカのグラディエーターで撲殺したり・・・
なんでそんなことをいていたのかというと、
それが彼らが信じるもの、
つまり「宗教」なんです。
例えば、
僕なんかは単純な人間なので、(笑)
「やべぇ、テストに間に合わない」ってなると、
物理的に不可能、
どう足掻いてもこの量を覚えるのは今更無理ってときに、
もう現実のロジック云々というのを飛び越えて、
「神様、お願いだから無理でも合格させて」と、
科学では証明できない自然を超越したパワーとか運をですね、
神社で頼むわけで御座いますよ。
お賽銭なんかもたくさん入れさせて頂いたりして。
昔の人はもっと深刻。
僕が明日の試験に不合格になったとしても、
人生まだまだ長いですから、
どうにも修正できます。
また来年頑張るとか。(苦笑)
でも当時の人達は水や作物がなかったら死んでしまいます。
水とは雨、
雨が降らなければ作物も育ちません。
だから空にいる神様にですね、
「生贄」を差し出して、
「とにかく何でもいいから雨降らせて・作物を育てて」
というお願いをしていたんです。
メソアメリカの生贄で心臓が取り出されていたワケ
それで、
なんでわざわざ「心臓」を取り出していたのか。
ただの「死」をもって「生贄」の儀式は終わりませんでした。
「心臓」というのは臓器の中でも中心的なものですね。
だって「絶えず動いて」血液を全身に送り届けています。
心臓が動くことによって、
我々人間は動くことができ生活を送ることが可能になるわけですね~。
逆に心臓が止まってしまう事は「死」を意味します。
そんな「動」=「生」を与える臓器である心臓をですね、
「太陽」に捧げるのです。
「え、今度はいきなり太陽ですか」(苦笑)
なんで心臓と太陽なのか。
太陽って、
メキシコの遺跡や博物館に行ったことがある人ならお気づきになられたと思いますが、
色んな場所にある描写なんです。
わかりやすい例だとテオティワカン遺跡。
あのでっかいピラミッドですよね~。
「太陽のピラミッド」と呼ばれています。
なんであれが「太陽のピラミッド」なのかというと、
方角を見てください。
通称「死者の道」はほぼ真北に向かって貫きます。
その右側、
つまり東に位置しているのが太陽のピラミッド。
あと分かりやすい例が、
メキシコシティ中心部のテノチティトラン、
通称テンプロマジョール(テンプロマヨール)
と呼ばれる遺跡。
ウェイ・テオカリと呼ばれていたピラミッドがあった跡地です。
ちなみにウェイ・テオカリってナワトル語で「でっかい寺院」という意味。
テンプロマジョール(テンプロマヨール)はそのスペイン語訳。
この二つの「ピラミッド」に共通すること、
それは・・・
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