良いツアー・悪いツアーの見分け方・後編
メキシコ在住15年目、
「メキシコの素顔を世界に!」
をモットーに、
メキシコ公認ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。
ガイド、ツアー選びに気を付ける事。
昨日に続き、
メキシコの旅行業界の内内の話になります。(苦笑)
☝☝☝ユリさん、ユウコさんは数日の弾丸でしたが、(笑)
グアナファト・サンミゲル方面、
モレリア、メキシカンナイト、タスコ、メキシコシティなど、
超濃厚な時間を過ごされ、
あっという間に帰りの飛行機に乗られていました。
あるサイトに、
とあるメキシコの観光地について、
「一日のツアーが150ペソ(約900円)で超お得なのでぜひご利用ください!」
とありました。
僕のサービスをご利用頂いたあるお客様から、
「死者の日ツアーで~~~に行ったけれど、
到着が遅れて、
目的地には10分しかいられなかったし、
他の人を待っていたら出発が遅れて、
ホテルに戻れたのは夜中の3時。
次の日7時発でまいった。
最初からコウさんに頼めばよかった・・・」
と仰っていました。
これ、
誇張じゃないんですヨ。
実話です。
「そんなの運が悪かっただけじゃないの?」
と思われるかもしれませんが、
あり得る話デス。
「安い」ということは、
それだけ利益を削っています。
つまり必ず誰かが犠牲になっています。
観光ツアーの場合は、
物理的にガイドやドライバーに適正賃金を支払っていないケースが多いのです。
なぜ適正賃金を支払わないのかというと、
先ず第一に、
その金額(適正料金)に見合う訓練をされていないから。
(日本の場合は過当競争なんでしょうが・・・)
訓練するにはおカネが掛かるんです。(涙)
時間も掛かります。(忙)
勉強も沢山しないといけませんから努力・忍耐も必要です。(汗)
どういうことかというと、
メキシコの公認ガイドは、
頑張ってライセンスを取った後も、
資格を維持するのに4年ごとに更新をしないといけません。
それにもおカネと時間と労力が掛かります。
自分で言うのもですが、
コレ、
決して安くないんですよ?(笑)
これからの「メキシコ旅行の在り方」
について学校で考える機会がありました。
メキシコの文化や各地の人々の尊厳や誇り、
さらには有形・無形問わらず、
人類の遺産として残すべきものを保護していくという役割が、
「メキシコ旅行業界」にはあるんですね。
その為には、
これまで企業のエゴでスポットライトがあてられなかった、
地方の方々にお世話になる機会が増えて然るべきです。
(僕はこれから大いにそういう機会を増やしていきます)
それには時間を掛けて信頼関係の構築が必要です。
お世話になれば、
当然お礼をしますね。
車だって、
お客様に快適に安全にご利用頂くために、
(少なくても僕の場合は)
ちゃんと正規ディーラーで定期点検します。
何年か毎に新車に買い替えもします。
これにも結構なおカネが掛かります。(焦)
運転だって、
万全な状態で運転できるように、
常日頃、自分の生活にも気を付けて、
最良の健康状態を維持します。
お客様の命をお預かりする仕事ですから、
健康には尚更気を付けます。
あとは、
メキシコの道路にもイロイロあります。(苦笑)
安全な道、危ない道、
それらを熟知するには自分で実際に行って、
抜け道やお手洗い、売店、所要時間、病院などを把握しておく調査が必要になります。
もちろんこれにも安くないコストが掛かります。
それら全てを含めて、
「ツアー」であり、
「ツアーガイド」、
「ツアードライバー」
なんですネ。
ただ“同行”するのではないんです。
メキシコに来て頂くお客様は、
貴重な休暇やおカネを支払って、
遥々日本からいらっしゃいます。
おカネは挽回できますが、
時間は戻りません。
相場は地域や内容によって異なりますが、
価格しか“メリット”を提示せず、
窓口で行先の観光地やルートについてろくに説明できないようなツアー会社は、
怪しいです。
「ガイジンだから」
とか、
「どうせ知らないだろうから」
と、
根も葉もない“説明”をする輩もごまんといます。
これを機に、
何かの安っぽいツアーの買われる前に、
無数にあるメキシコ情報サイトを信じ込む前に、
ちょっとだけでも、
「メキシコを旅行するってどういうことか」
ご一考頂ければと思いました次第です。
旅の目的・仕方も十人十色。
「格安ツアーでビーチに行って、
ピラミッドに登って大満足!」
も大いにアリです。
が、
その奥にあるものを見て感じられると、
皆さんにとって、
より印象深いメキシコ旅行になると信じています。
前編に続き、
メキシコの旅行業界の内内の話でしたが、(笑)
ここまで読んで頂きましてありがとうございました。
#MexicoCentralTours
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