【死者の日の花】メキシコ原産のセンパスチル

メキシコ政府認定ガイドの岩﨑功です。

センパスチルってどんな花?
Cempasúchilと書きます。
日本で大人気だった? リメンバーミーを観た方や、 メキシコの死者の日にご滞在された方でしたら漏れなくご覧になられています、 あのお花ですね。
↓リメンバーミー

↓このお花

スペイン語圏以外ではマリーゴールドと呼ばれていますが、 これ、 メキシコ出身のお花ですので、 で・き・れ・ば、センパスチルと呼んで頂きたいです。(笑)
メキシコ原産という事は昔ぁ~しからあったということです。
どれぐらい昔からあるのか、 ちょっと僕の知識不足でまだ調べられていないのですが、 少なくても、 あのアステカで知られるメシカ時代(1300~1500年代前半)には、 このお花が「元祖死者の日」に使われていたという記録が残っているのです。
メシカだけでなく、 他の文化、 チアパスのマヤ、 ミチョアカンのプレペチャや、 ベラクルスのトトナカ文化など、 カタチは違えど同じ目的、 つまり死者を敬う習慣で使われていたのですね。
なぜ死者の日に使われる?
それもそのはず、 このお花は雨期が終わった後、 10月から11月にかけて咲く季節の花です。
この時期というのはトウモロコシの収穫と重なるので、 メソアメリカ時代の人々はトウモロコシの収穫の儀式を行っていたのです。
日本でも秋にお祭りが多いのはお米の収穫の時期と合わせているからです。
収穫、 つまり死を迎えて、 次の生に繋げるための儀式です。
それを人間の「死者」と繋げていました。
だからこの時期に、 この季節に咲くセンパスチルで お墓や祭壇を飾り死者を弔うのです。
「弔う」ってなんか悲しい意味合いが含まれますが、メキシコのそれは必ずしも「悲しい」わけではないようです。
なぜでしょう?
センパスチルの語源。
センパスチルもナワトル語が語源なんです。
元々はCempohualxochitl(センポウァルソチトゥル)と呼ばれていたものが、 後にCempasúchilとなりました。
Cempohualは20、 Xochitlは花という意味。
なんで20なのか。
実はベラクルスにセンポアラ(Cempoala)というトトナカ文化の遺跡があるんですが、 その意味については二つあって、 未だにどちらなのか、 解明されていないようです。
「20」という数字は、 メソアメリカ時代に使われていたカレンダーの日数に一致します。
当時は一ヶ月20日を18週+5日で回していました。
これをメシカ(アステカ)ではシウポウァリ暦といい、 マヤ文化ではハァブ暦といいます。
もう一つ、 365日ではなく260日の暦もありました。
1週間13日を20週で回すものです。
これをトナルポウァリ暦といい、 マヤではツォルキン暦といいます。
これ、 日本でもご興味ある人が多いマヤ暦でも使われるものですね。
きっと当時は、 20という数字は特別のものだったんですね。
厳密にいうと1~20という数字ではなく、 0~19で、 19の次に一つ桁が上がるという数え方。
10進法の0~9と同じようなもの。
メソアメリカの暦はちょいとややこしいので、 また別の稿で書きますネ。
もちろん、 ツアーではより丁寧に、 どなたにでもわかるようにご説明させていただきますので、 お気軽にお問い合わせください~。
センパスチルを使う意味。
死者の日にはこの花で「表の道から屋内の祭壇に“道”をつくってあげて、 死者が迷わず戻って来られるようにします」 というのは植民地時代から始まった習慣のようで、 センパスチルは「生の循環」の象徴だったんです。
時期が終わると花は乾燥してしまいますが、 花から採れる種を植えれば翌年また同じように咲きます。
「枯れて咲く👉死んで生まれる」 だから「死者の日」の習慣に「再生」の象徴として扱われるのです。
あともう一つ、 昔の人にとって、 センパスチルは太陽の象徴でもあったようです。
その色ですね。 太陽はメソアメリカ社会の根源的な要素の一つで、 皆さんが行かれる遺跡の建造物の配置なんかも、 太陽が軸になっているわけです。
また太陽も「沈んで登る👉死んで生まれる」という「生の循環」の象徴なんです。
太陽の熱を吸収し、 それが光となって“道”を照らすとも考えられていた、 という記述もありますが、 どうなんでしょう。 僕の先生はこれは植民地時代からではないかって言っていました。 つまり、 オリジナルではなくて後付けされた要素ということ。
センパスチルのいろいろ。
そんな「死者の日」用の装飾用としてだけでなく、 昔の人は薬としても使っていました。
その効能は様々で、 腹痛、下痢、生理痛、歯痛、吐き気などの症状に効くとの事です。 基本的に煎じて飲んでいたようですが、 お香のようにしたり、 傷口に直接つけたりもしていたそうです。
生息地域は多岐にわたり、 メキシコシティ周辺や、 プエブラ、 グアナファト、 イダルゴ、 ミチョアカン、 チアパス、 サンルイスポトシ、 トラスカラなどが主要な生産地です。

染料としても使え、 現在では中国でも多く生産されているか。
センパスチルを使うと例えばこんな色👇がでます。 中央の黄土色、右の鳥の色、左の砂時計型の模様の色。

メキシコには30種(別の公式資料では35種)が生息しているようです。
ということで、 ただ綺麗なオレンジ色、 黄色のお花じゃないんです。 季節的な要因と、 メソアメリカ時代の儀式の時期が、 ちょうどこの時期に重なり、 あのメキシコの象徴的な雰囲気を醸しだしているのです。
「マリーゴールド」をみましたら、 メキシコを思い出して、 「センパスチル!」 と唱えてみて下さい。(笑)
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