メキシコ在住15年目、
「メキシコの素顔を世界に!」
をモットーに、
メキシコ公認ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。
マヤパン。
さてさて、
2カ月前から続けているマヤ圏総なめツアーも残りわずか。
長かったですね・・・
「そろそろ他の文化についても知りたいよ」
という方もいらっしゃると思いますが、
もう少しですのでお付き合い下さいネ。(笑)
なんでここが重要なのかというと、
「マヤ文化最後の大都市だから」
というのが理由として一つあります。
年表上は1200年頃から1450年まで繁栄したとされているんです。
一方で、
この場所または地域に人の定住が始まったとされるのは、
起源頃とされいるんです。
マヤ文化の「始まり」を定義するのはなかなか難しいのですが、
マヤ人の「生まれ」がマヤ文化の始まりとするのか、
それともマヤ圏で人の定住が始まった頃とするのか、
または宗教的建造物を中心に「都市」ができ始めた時とするのか、
どのポイントを「始まり」とするかによって大分年代が変ってきます。
「文化」という視点からとらえるのであれば、
ただの「ヒトの集まり」ではなく、
農耕を元にした定住、
階級と宗教を伴う高度な社会構造、
そして宗教的建造物や石碑などの「都市」が形成し始めた時期とする事ができます。
この観点からするとマヤ文化の起源は紀元前5~4世紀ぐらいだと考えられます。
この頃、
グアテマラのティカルや、
カンペチェ州のカラクムルの都市建設が始まりかけていました。
仮にこの頃を「マヤ文化の始まり」とすれば、
実に2000年に渡って、
この2ヵ月にご紹介して参りました、
各地の巨大都市が栄枯盛衰しながら巨大なマヤ文化圏を保っていたということです。
マヤパンは、
チチェンイッツァからユカタン半島北部の首都を引き継ぐ形で繁栄しました。
チチェンイッツァから西に約90キロ、
ウシュマルから北東に約40キロです。
☟☟☟ここです。
マヤパンの由来はマヤ語で、
Mayab=ユカタン地方の呼び名
Pan=旗、幟
「マヤの旗」
という意味です。
マヤパンの街は4㎢の中に、
4000を超える建造物があったとされ、
その周囲は壁で囲まれていて、
およそ12,000人の人が住んでいたとされています、
この街の特徴は、
チチェンイッツァに似た建造物があるという事です。
ただ、そのサイズはチチェンイッツァよりも小さいんですね~。
代表的なものはこの建物。
Castillo de Kukulkanと呼ばれています。
☟☟☟これです。
冒頭に書きました、
「マヤパンでの初期の定住は起源頃」という話に戻りますが、
これまでに、
4000の内57の建造物について調査が行われました。
そこで分かったことの一つは、
初期の時代(起源頃)の建物というのは
残っていないという事、
そして、
当時の建物の建材が、
その後の建造物に使われているということです。
この都市の起源については謎も多く、
地元の人がスペイン人に言い伝えたことによると、
このマヤパンの都市は8世紀後半に、
ククルカンという王が建設し王位に就いたものの、
その後彼はメキシコ中央部に去っていったというのです。
この話は神話の域を出ないですね。
その語マヤパンは
ココン(Cocom)というマヤ系の家系によって政府がつくられます。
チチェンイッツァはイツァエス(最も一般的な説)でしたが、
マヤパンはココンです。
ココン族はリッチで由緒ある家系だったんです。
ウシュマル、チチェンイッツァ、マヤパンは、
ユカタン半島北部で代表的な巨大都市です。
マヤパンとその他の都市の関係性を見るとき、
地元住民の言い伝えをベースにした史書によると、
その3都市の同盟期があったというんです。
つまり共存共栄していたという事です。
その一方で、
出土品などを科学的に調査した結果、
マヤパンは明らかにチチェンイッツァとウシュマルよりも
「新しい都市」
だったんですね。
この点から、
そのような3都市同盟の説は確証を持てないとされていますが、
マヤパンでの建造物とチチェンイッツァのそれとの酷似性を考慮すると、
その政治形態についても
チチェンイッツァのモデルをほぼ踏襲したと考えられています。
チチェンイッツァでは、
1200年以降、
街は廃れましたが、
「聖なるセノテ」やその他の主要宗教的建造物は使われ続けました。
一方このマヤパンは、
1450年以降、
破壊され、焼かれ、放棄されたと考えられています。
スペイン人がメソアメリカに乗り込んで来る70年ぐらい前の事です。
日本は応仁の乱の手前の室町時代、
ヨーロッパは大航海時代に入ろうとしていました。
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