メソアメリカの極めて合理的な死生観は毎年自分の誕生日に想う事と重なります。


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メキシコ在住16年目、

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いつかまた戻ってきたくなるメキシコ旅行を提供している、

メキシコ観光省認定日本語ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。

 

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尽きる事のないメキシコの魅力をお得にご案内しています。

 

今日も呑気にメキシコから書いています~

 

メソアメリカの極めて合理的な死生観は毎年誕生日に想う事と重なります。

みんなの前で喋るって快感です(笑)

今日の講義は良かったです。(笑)

39歳は初日から幸先の良いスタートが切れました。(喜!)

もっと喋りたかったのですが、

制限時間の45分なんてサッと過ぎてしまいますね。

 

でも、

普段自分の思いをガンガン出せる場ってあんまりないし、

ガイド仲間とだってそう滅多に共有できることでもない。

こういう自分で勝手に言いたい放題の講演の場って、

意外と好きかもって思えた、

というのが新たな発見です。(笑)

 

「誕生」の日に思い浮かぶ「死」

たぶん、

皆さんも1年で大事な日っていうのはいくつかあると思うのですが、

僕の場合は自分の誕生日、年末年始、母の命日です。

 

で今日は僕の誕生日なんですが、

せっかく日々せっせとブログ(日記)を書いているので、

去年の同じ日に何を考えていたのか見直せるんですね。(笑)

で、早速見直してみたんです。

 

去年の誕生日は「死」について考えていたとのこと。(苦笑)

 

なるほどね~。

って自分のことなんですが、

実はそれって今でも変わらず、

相変わらず「死」については考えています。

 

なんかこう、

「死」って縁起が悪いものとか、

あってはならない事的なものとして捉えられがちな気がするんですが、

ん~、僕としてはそれだけじゃないと思うんですよ。

 

あの、なんか今年も「死」についての内容になってしまいそうですが、(苦笑)

ご興味無い方はまた明日覗いてください~

 

「誕生」と「死」って対

それで、

なんで誕生日に「死」なのかってことですが、

「生」と「死」ってこの世に存在する生物のどれもが経験する、

人生の2大事件なんですよね。

だから「生まれたら死ぬ」って対だと思うんです。

だから自分が誕生した日、

つまり誕生日には、

同時に「死」についても考えてしまうのは、

僕にとっては理にかなったこと。

 

昔のメキシコ、メソアメリカ時代の人々の死生観。

彼らは「生」「死」と、

現代よりもより日常的なもの、

あるいは現実的なものとして捉え、

実際にそれを日常の生活の中に取り入れていたのでした。

 

現代、大勢の人達がいくメキシコの「遺跡」という場所、

当時は人が多く住む都市だったんですが、

その都市の建造物だって彼らの死生観をもとに配置・建造されているのです。

 

例外もあるのでしょうが・・・

有名なテオティワカンだって、

「死者の道」なんていう名前がついているくらい、

その「道」と呼ばれている南北に貫く直線の空間(軸)の脇に、

多くの人骨が発見されています。

 

現代のように、

「墓地」ではなくてどうして南北の軸の脇に葬られたのでしょうね?

同じくテオティワカンの「太陽のピラミッド」の下。

洞窟があることはあまり知られていませんが、

なぜエジプトのように「ピラミッドの中」ではなくて、

ワザワザ下の「洞窟」が造られたのか。

なんで羽毛のヘビ(ケッツァルコアトルと呼ばれているが間違い)の神殿の下の洞窟から生贄にされたと考えられる人骨が発見れたのか。

なんで「下」で「表」ではないのか。

なんで皆さんが戦々恐々とする「生贄」が行われていて、

なんでワザワザ斬首して、

なんでワザワザ心臓を取り出していたのか。

春のトラカシペワリストゥリの恒例行事で、

なんで生贄の皮を剥いでそれをワザワザ身にまとっていたのか。

 

死亡率100%なのに「死」について考えない現代人

当然、

今までいた人が突然いなくなるのは「悲しい」こと。

でもその感情的な部分以外の「死」に関わることって、

実は現代の我々はあまり考えていないと思うんです?

しかも、

何だか「死なない」と思って生活している人達が5000万人ぐらいいるようで、

文字通り生きている時間を「無駄」にしていると思われる人も多かったり。

 

僕はもアラフォーもいいところなんですが、

元気満々で、

20代よりもハツラツとしています。

だから「死ぬ気がしない!」と嫁には常々言っているんですが、(苦笑)

それは真っ赤な「ウソ」です。(笑)

 

なぜならば人間の死亡率は人類の250万年の歴史で100%だから。

 

仏教の輪廻ってメソアメリカの死生観に通じるところがあるんですが、

僕ら人って元々自然の中で生まれて、

そしてまた自然に還っていくものです、よね?

土に還るなんて言いますが、

まさにその通りだと思うんです。

土に還ったらまた新たな命(人間とは限らない)がどこかで生まれる。

その繰り返しが輪廻転生。

昔のメキシコ、メソアメリカ時代はそれが彼らの世界観、

それが彼らの生活の根本だったのです。

だから今のように、

「縁起が悪い」とか、

「汚らわしい」とか、

「怖い」とか、

そういう捉え方とは違ったはず。

(実際に生贄にされた人がどう感じていたのかは知りませんよ?苦笑)

 

「死=生」?(苦笑)

そもそも「死」っていう言葉も曖昧で、

何をもって「死」とするのか、

あるいは「生」とするのか、

現代の我々は、

なんとなく「生きて、死んで」っていう事しか考えていないと思うんです。

 

他界した母だって、

僕の心の中には生きています。

 

亡くなった人の腎臓だって、

その後1時間以内であれば移植に使えます。

 

心臓の鼓動が止まった個体は、

微生物によって分解され、

または他の生物の体内に取り込まれて別の「生」に繋がります。

川の流れは止まらずに流れ続けると思うんです、形を変えながら。

 

それなら僕らが普段思う「死」って本当に「死」なのかって思うんです。(苦笑)

人体の動的平衡は止まります、確かに。

でも自然のサイクルは他の「生」によって引き継がれ続くということ。

そう考えれば「死」って「無」とは違う。

それと同時に「生=誕生」っていうのも、

他の「死」と呼ばれる現象から引き継がれたものとも考えられます。

 

てことは、

昨日のA=Bじゃないですが、

「死=生」?(苦笑笑)

 

母のお腹で育った僕は、

母が食べる食物から栄養を取り入れます。

その食物は土から栄養(窒素養分など)を補給し育ちます。

その栄養って色んな有機物の分解から得た栄養素を含む土から得られます。

 

そういうサイクルっていうのは、

昔も今も自然界に存在し続けているんですが、

当然昔のメキシコ、メソアメリカ時代のメキシコの人は、

顕微鏡なんてありませんでしたから、

有機物だの微生物だの、

分解だの窒素養分などっていうのは知る由もありませんでした。

それを「人工的に」儀式として、

人を「死」なせて生贄として、

地下の世界ミクトゥランをぐるりと周って、

毎日東から登る太陽の如く、

新たな命の「生誕」を願っていたのでした。

 

現代では「生」は大事と言われながらもダラダラ

でも、上から見れば「生」って自然のサイクルの一部で周り続けますが、

僕ら「人間個人」として人生を考え始めると、

そんなわけにも行きませんね。(苦笑)

戦時中の日本は一億玉砕とか、

個なんてあってないようなものだった?のでしょうが、

今ってこういう時代ですから、

個々の「生」って大事って言われます。

 

でもなぜかあたかもそれが無限かのように、

日々無意識にダラダラと過ごす事が多くたっている僕のような現代人。(沈)

ダラダラって何もしないという意味じゃなくて、

惰性に流されるだってそう。

思い込みに縛られて生き続けるもそう。

非自然的に暮らすもそう。

 

そんなわけで、

僕がこんなことをいくら考えて書いたって、

何かの明確な答えに辿り着くわけじゃないんですが、(苦笑)

誕生日になると、

こんな事も同時に考えてまぁ~す、

という超自己中なお話しでした~

 

メキシコの死生観、

メキシコの遺跡で感じてください~

 

ここまでお付き合い頂いてありがとうございました~

 

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