メキシコ版サウナ、ではなくてテマスカルの本当の意味。

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「サウナ」で切り取られるべきじゃないんです。

 

「蒸気の家」はサウナじゃない

メキシコにいらした方でしたらご存知の方もいらっしゃるでしょう?

 

テマスカルというもの。

 

Temascalと書きます。

これはナワトル語で、

本来はTemascalli

と書きます。

 

Tema は蒸気、

Calliは家、

という意味。

 

「蒸気の家」。

 

???

 

現代の言葉で「サウナ」って理解できると思います。

 

人一人が四つん這いになって入れるぐらいの入り口があって、

中も立ち上がることができないぐらいの高さ。

 

外から薪を焚いて蒸気を発生させます。

 

僕も一度やったことがあります。(笑)

 

ただ、

これって「サウナ」として、

日本の銭湯のようには使われなければ、

一般的なものじゃないんですね。

 

温泉に行く感覚で、

「週末だからテマスカルに行こう!」

とはならないんですね。(苦笑)

 

はい、

テマスカルが一般利用できる場所はありますが、

ぜんぜん一般的ではないってこと。

 

テマスカルは宗教的施設

「サウナ」の起源てご存知です?

 

トルコのなんでしたっけ、

ハンマーム?とか、

フィンランドで1万年ぐらい前に「発明」されたっていう説がありますが、

「サウナ」の起源については解明されていないようです。

 

1万年前、

紀元前8000年頃のメソアメリカ(今のメキシコ)は、、、、

まだ文化がなかった。

 

世界では、

ようやく農業革命が進行していて、

それに伴いいわゆる人、

僕ら人間のご先祖さんサピエンスの定住化が始まっていました。

 

アメリカ大陸にこの流れが来るのはもっと後のことで、

アメリカ大陸では紀元前4500年以降に農業が始まり、

紀元前2400年~2300年頃には土器などが使われ始め、

完全定住型の生活が確立されていたと考えられています。

 

現に、

プエブラ州テワカンの洞窟からは、

紀元前5000年~3000年頃のものされる、

トウモロコシの遺物が見つかっていて、

これが世界最古のトウモロコシ栽培の痕跡なのです。

 

ピラミッドや住居、

そしてこのテマスカルなどの宗教的建造物を建造するには、

定住しないと無理ですね。

 

栽培したら貯蔵する必要も出てきます。

陶器の発明です。

 

この陶器による貯蔵の技術が確立したのが、

アメリカ大陸で初めて、

このメソアメリカ(今のメキシコ)の地で、

紀元前2400年以降です。

 

定住が始まると集約を形成します。

 

集落が発展すると都市なります。

 

更に都市が発展すると文化圏になります。

 

そうして誕生したのが、

メソアメリカ(今のメキシコ)、

そしてアメリカ大陸で最初の文化、

「オルメカ文化」です。

 

紀元前1500年ぐらいの話。

 

この段階になると、

商業があり、

ヒエラルキーに基づく政治があり、

自然を“コントロール”するための宗教が生まれます。

 

テマスカルはこの宗教儀式の一環で使われた建造物だったんです。

(出典:Arquelogia Mexicana)

 

「Temascalli」はナワトル語ですが、

メソアメリカ(今のメキシコ)各地にもあって、

その証拠に、

それぞれ呼び名がありました。

 

マヤ語でスンプルチェエ(Zumpulchee)、

同じマヤファミリーのツェルタル語ではプス(Pus)、

メキシコ湾側ベラクルスのトトナカ文化ではサク(Sac)、

西のミチョアカン州のプレペチャ文化ではウリグェケ(Hurigueque)

と呼ばれます。

 

「蒸気の家」の本当の目的

なんでわざわざこの小さな閉ざされた空間を作ったのかというと・・・

 

「地下の世界」です。

考古学ではインフラムンド(inframundo)といいます。

 

当時の人達にとって、

「地」というのは「生命が生まれる場所」。

 

人間だけでなく、

植物や動物もです。

 

不思議な事に、

メソアメリカにも仏教の輪廻転生に非常によく似た概念があって、

「死は生を生む」という世界観の下、

人々の生活が成り立っていました。

 

ここでピンと来た方はキオテ賞です。(笑)

 

はい、

生贄ですね。

 

意味もなく人を殺していたんじゃなくて、

人の命を神に捧げる事によって、

人間に生をもたらすことが目的でした。

 

閉ざされた「地下の空間」に、

人間が入り込む、

つまり地下の世界との共生です。

 

場所にもちゃんと理由がある

このテマスカルという宗教的建造物は、

とりわけ「ボールの儀式場」の西側から多く発掘されています。

(例外もあります)

(出典:Arquelogia Mexicana)

 

ボールの儀式についてはまた説明しますが、

こういうものです。

 

「西」は太陽が沈む方向、

つまり「死ぬ」場所で、

「東」から新たな太陽が「生」まれます。

 

だから「生」を生むために、

「死」は必要不可欠だったわけです。

 

そんな意味があるテマスカル、

体験もできますので、

ご興味ありましたらお知らせ下さい~。

 

一応許可制になっていて、

安全に体験できる場所というのは限られています。

もちろん弊社では、

認可された施設にご案内しておりまます。

 

そんなわけで、

メキシコ版「サウナ」、

じゃなくて「テマスカル」の話でした~。

 

良い日曜日を!(笑)

 

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