銀の民芸品、街並み、ポソレ、そしてあの花の原産地タスコ

タスコ-クエルナバカ方面の魅力
メキシコ観光といえば、遺跡やビーチリゾートが注目されがちですが、実はメキシコシティから日帰り〜1泊2日で気軽に訪れることができ、3つの異なる時代と文化を感じられるルートがあります。それが「タスコ〜クエルナバカルート」です。
一言でいえば、独特な街並みが魅力の銀の町タスコ、世界遺産にも登録されているソチカルコ遺跡、そして歴史ある教会が残るクエルナバカが主な見どころですが、少し深掘りしてみると、このルートの魅力がぐっと増してきます。
タスコ-クエルナバカ方面でできること
このルートの最大の特徴は、メソアメリカ時代、植民地時代、そして現代という、3つの異なる時代背景を持つスポットを一度に訪れることができる点です。
ソチカルコ遺跡(メソアメリカ時代)

紀元前から続いたメソアメリカ文明の中で、テオティワカンの衰退後に宗教的中心地となったとされるのがソチカルコ遺跡です。儀式の場と考えられる球技場や、羽毛の蛇の神、通称ケッツァルコアトルの彫刻が残る神殿など、宗教と天文学が融合したユニークな都市構造をご覧いただけます。遺跡からの眺望も美しく、当時の住人もみていた「空と大地」を感じるひとときになるはずです。
クエルナバカ(植民地時代初期)

「常春の都」の異名を持つクエルナバカは、スペイン人による征服直後から上流階級の保養地として栄えました。征服者コルテスが築いた宮殿パラシオ・デ・コルテス(現在は考古学博物館)や、16世紀に建てられたカテドラル「サンフランシスコ」など、コロニアル時代初期の空気が残る町です。つまり、歴史的にこの土地一帯にある教会は、アメリカ大陸で最も古い教会群となります。気候が温暖なため、週末になるとメキシコシティから多くの人々が訪れます。
タスコ(植民地時代〜現代)

山間に広がる白壁と赤瓦の家並みが特徴的なタスコは、かつて銀の採掘で栄えた町。現在では「銀の芸術の町」としても知られ、銀細工の工房やショップが点在しています。石畳の坂道を歩きながら、メキシコバロック最高傑作のひとつと言っても過言ではないサンタ・プリスカ教会、展望台から山々と町並みのコントラストを楽しんだりするのもおすすめです。ちなみに、クリスマスの赤い花として知られるポインセチアの原産地は、実はこのタスコ周辺だという説があります。
メキシコではこの花を**「ノチェ・ブエナ(Nochebuena)」**と呼びますが、もともとはナワトル語で「クェトゥラソチトゥル(Cuetlaxochitl)」と呼ばれていました。現在の「ポインセチア(Poinsettia)」という名前は、1820年代にメキシコに駐在していたアメリカの初代大使ジョエル・ポインセット氏に由来します。彼がこの花の美しさに魅了され、アメリカに持ち帰って紹介したことから、彼の名前がそのまま花の名となったのです
テポストラン

1994年に認定された16世紀に建造された教会群の一つで、ドミニコ会が建造した教会があります。
体力がある方でしたら、山の上の遺跡へも行きましょう。片道40分ほどの上りで、山頂からの眺めが良いです。週末は人が多いのでおススメしません。
カカワミルパ巨大鍾乳洞

40分程の所にはメキシコ最大の鍾乳洞窟があります。85,000,000年前に形成された言われており、奥行きは4キロ程、ツアーで行けるのは2キロメートル間です。
タスコ-クエルナバカ観光の広げ方──他地域と組み合わせて深掘りする旅
タスコ、プエブラとベラクルスでそれぞれ1泊し、歴史の接続を体感
ルート▶メキシコシティ➡クエルナバカ➡ソチカルコ遺跡➡タスコ➡アトリスコ➡プエブラ一帯➡ヴェラクルス
内容▶内陸都市プエブラと、カリブ海沿岸のベラクルス。この2都市を組み合わせることで、スペイン人の上陸(メシカの征服)から植民地の形成へとつながる歴史の流れが、より鮮明に浮かび上がります。
所要日数▶4日

こんな方々におススメです!
- 「移動」の時間を「発見」の時間に変えたい方
- 一般的なツアーでは物足りなくなった方
- 女子旅
- 性的少数者(LGBTQ+)で羽を伸ばしたい方
- 悶悶と過ごしている老若男女
- 少人数での記念旅行(卒業旅行、お誕生日、結婚記念、還暦祝い、親孝行など)
もちろん、上記の方々以外の方でも大歓迎です!