メキシコが世界に誇る歴史に触れます

👆アメリカ大陸初の教会

ベラクルスの魅力

ガイドブックの片隅に少し紹介されているベラクルス(Veracruz)。ベラクルスは州であり市です。メキシコにとってベラクルスは忘れることのできない重要な地域です。

メキシコの中東部、メキシコ湾沿いに南北に細長くあるのがベラクルス州です。北部はウァステカ文化やトトナカ文化圏、中部はメキシコの東側の玄関口ベラクルス港があるベラクルス市、南部はメソアメリカで最初の大文化オルメカが繁栄した地域です。

州の西側にはメキシコ最高峰5636mのシトラルテペトゥル山、通称ピコ・デ・オリサバ山が聳えます。メキシコ湾側から流れ込んだ湿った空気がシエラゴルダ・オリエンテ(Sierra Gorda Oriente)山脈にぶつかり雨を降らせ、乾燥した空気が西側に流れ込むため、細長い州でも東と西では気候が異なります。

シエラゴルダ山脈ではその高度と適度な雨量によりコーヒーの生産が盛んで、「ベラクルスコーヒー」はチアパスやオアハカと並び質の高いコーヒーで知られています。

ベラクルスにはテオティワカンやチチェンイッツァなどの世界的に有名な遺跡や、カンクンやロスカボスのような有名リゾートはベラクルスにはありません。そのため外国人旅行者のメキシコ旅行のゴールデンルートには入ることは少ないようですが、メキシコをより深く知りたい、歴史を感じたいというメキシコ旅行の中級~上級者におススメです。もちろんメキシコ旅行が初めての方にも楽しんでいただけるツアーを催行しております。

ベラクルスでできること

アメリカ大陸最初のヨーロッパが生まれた場所を行く

あまりピンとこないかもしれませんが、その通りです。今日メキシコやアメリカ、中南米諸国があるアメリカ大陸と呼ばれる場所は、つい500年ぐらい前はメキシコでもアメリカでもカナダでも中南米でもありませんでした。

そこにはアステカで知られるメシカ帝国や暦や文字で有名なマヤ文化、ペルーに行きますとあのマチュピチュやクスコで有名なインカ帝国が栄えていました。

大航海時代と呼ばれる時代の1519年に、コロンブスと並び「征服者」として知られるエルナン・コルテス率いるスペイン隊が、ここベラクルスの海岸に降り立ちました。まさにこの瞬間からアメリカ大陸のヨーロッパ化は始まったのです。

スペイン人によって持ち込まれたものはスペイン語という言語はもちろんのこと、カトリック教という宗教、豪華絢爛な装飾で観光客を魅了する教会建築、食文化など多岐にわたります。今ではアメリカ大陸といえば英語、スペイン語、ポルトガル語、一部フランス語は当たり前に話されていますが、ヨーロッパ系の言語やその他の文化的要素が持ち込まれた最初の場所はここベラクルスであり、アメリカ大陸で最初につくられたヨーロッパ人の町へとご案内します。

コーヒー農園で作業体験(時期による)

日本ではまだマイナーなメキシココーヒー。しかし、世界のコーヒー生産量ではトップ10に入ります。程よい酸味があり、飽きが来ないサッパリした味わいがメキシココーヒーの特徴です。

メキシココーヒーの主要産地はいくつかあり、ベラクルス州はもちろんのこと、チアパス州、プエブラ州、そしてオアハカ州などが有名です。

作業体験はもちろんコーヒー豆の収穫作業から行って頂きます。皆さんがいつもカフェ飲まれているコーヒー、いったいどんな人がどんな風に、どれぐらいの労力を掛けて収穫しているのでしょう。この作業体験を通じてその「大変さ」を体感いただけます。

収穫作業の後はお米でいう脱穀のような作業や洗浄、乾燥、焙煎と、お店で売られているコーヒー豆ができるまでの全工程をご覧いただけます。

バニラ農園で作業体験(時期による)

バニラアイスに使われることで知られるバニラ。そのバニラが自然食品ということを知らない人が多いと思います。この地域はそのバニラが生まれた場所。つまり、この地域から世界に広まった作物です。

バニラは地元のトトナカ語でシャナッ(Xanath)。その意味は「花」。メシカ帝国時代にはメシカの皇帝に差し出す年貢として貢献しました。

そんなバニラの出生地で、時期が合えば収穫作業や受粉作業を行えます。

オルメカ文化の博物館&遺跡

メキシコと言えば「遺跡」、「遺跡」といえばテオティワカンやチチェンイッツァを思い浮かべる人が多いと思います。

メキシコの「遺跡」を120%楽しむ時に大事なことは、少し俯瞰してメキシコを見て頂くこと。遺跡観光の醍醐味は何といっても大きなピラミッドですが、まずやって頂きたいことは地図を見ていただくこと。そこでテオティワカンがどこにあって、チチェンイッツァがどこにあって、アステカで知られるメシカ帝国の首都がどこにあった場所に印をつけてください。

例えば今挙げた3つの「遺跡」と呼ばれる場所は、時代と所在地は全く異なるのですが、メソアメリカ史を見て行くと繋がる点が出てきます。それが分かってくるとメキシコの、メソアメリカの遺跡観光は120%楽しくなります。

ベラクルスにはトトナカ文化ともう一つ大事な大文化オルメカ文化が反映した地域があります。オルメカ文化はメソアメリカで最初に興った大文化。紀元前1800年頃まで遡ります。当時に発達した文化的要素がいくつかありますが、その内のいくつかは、その後3000年に渡って続くメソアメリカ各地の文化に間接的に影響を与えていくことになります。

メソアメリカ最初の大都市跡(遺跡)、そしてそこから発掘された重要な遺物のオリジナルをご覧いただける博物館と合わせて行かれてみることをお勧めします。

観光ルート例

観光資源の特性とロジスティクス上の理由で、ベラクルスだけのご旅行より、他の観光ルートに2日~3日追加していただくのが効率が良いです。

  1. メキシコシティからオアハカに行くルートにくっ付ける
  2. メキシコシティ&テオティワカンルートにくっ付ける
  3. メキシコシティ&プエブラ・チョルーラルートにくっ付ける
  4. オルメカ&チョコレートルートにくっ付ける
  5. パレンケ・ラカンドン・オルメカルートにくっ付ける

例えばこのようなルートになります。

ルート例1:メキシコシティーベラクルスーオアハカ

ルート例3:メキシコシティ発着/エル・タヒン遺跡&パパントラのバニラ農園ークェッツァランープエブラ&チョルーラ

ルート例5:ベラクルス発OR着ーオルメカーパレンケーラカンドン

ツアー日数

お客様のご希望とお時間によりツアールートを調整しますが、メキシコシティからオアハカへの往復の場合、ベラクルス経由で4日ありますとある程度余裕を持ってご案内できます。陸路での往復が難しい場合には、オアハカでドロップオフも可能です。陸路での往復の場合は、往路と復路で異なる場所に寄り道することも可能です。

写真ギャラリー

アメリカ大陸のヨーロッパ化はココから始まった

メソアメリカとヨーロッパの接点&ベラクルスコーヒー農園

こんな方々におススメです!

  • 「メキシコの素顔」を感じたい方
  • 「移動」の時間を「発見」の時間に変えたい方
  • 一般的なツアーでは物足りなくなった方
  • メキシコ旅行の中・上級者
  • 女子旅
  • 特別なメキシコ旅行にしたい方
  • 歴史が好きな方

もちろん、上記の方々以外の方でも大歓迎です!