「チチメカ人」てよく聞くけれど、いったいだれ?点と点を繋いでいくと、実はいろんな場所が繋がっていることが分かるんです。(1/2)


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メキシコ在住16年目、

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いつかまた戻ってきたくなるメキシコ旅行を提供している、

メキシコ観光省認定日本語ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。

 

メキシコの数々の遺跡からグルメ、地方の見所、そしてメキシコの雄大な山まで、

尽きる事のないメキシコの魅力をお得にご案内しています。

 

今日も呑気にメキシコから書いています~(笑)

 

「チチメカ人」てよく聞くけれど、いったいだれ?点と点を繋いでいくと、実はいろんな場所が繋がっていることが分かるんです。(1/2)

 

メソアメリカの歴史を呼んだことがある方なら、

一度は聞いた事がある「チチメカ」という単語。

 

「チチメカ人」という部族があったわけではないんですね。

皆さんもご存知のマヤ族とか、

アステカで知られるメシカ族とか、

ベラクルスのメキシコ湾沿いはウァステカ族やトトナカ族、

メシカとガチンコで対立していたトラスカルテカ族、

オアハカに行けばサポテカ族やミステカ族、

西のミチョアカンにはプレペチャ族、

まぁ挙げればキリがないのがメキシコ、

メソアメリカの大きな特徴なので御座いますよ。

 

それらの部族は互いに交易、

部族によっては主従関係で支配したり支配されたり、

あるいは争ったりしていたわけですが、

独立した政治や建築様式、言語などを持っていたんですね。

でも「チチメカ」ってなると、

そうじゃなくて、

今のメキシコ北部のあたりにいた7つぐらいの部族の総称なんです。

 

チチメカと言えば、

「北部に住んでいた人達」ということ。

メキシコの北部といっても広いんですが、

だいたいこの辺です。

今の州でいうと、

サン・ルイス・ポトシ、

サカテカス、

コアウィラ、

ドゥランゴ、

辺り、

基本的に北回帰線の北側を指します。

☟こんなイメージです。

 

その北回帰線の南側にはいなかったのかっていうとそれも違って、

現ミチョアカン州、

昔のプレペチャ文化の首都があったパツクアロ湖湖畔にも、

「チチメカ」と呼ばれる人達が住んでいて、

彼らがこの偉大なプレペチャ帝国を初代皇帝タリアクリの下に建設したのでした。

1300年代前半の話。

 

それで何でチチメカ、チチメカって、

至る所に出てくるのかというと、

それだけ歴史になを残す程の力があったからなんです。

たとえば、

テオティワカンが700年代中ごろに衰退したと考えられているんですが、

その後「王者不在」となった中央部では戦乱期に入ります。

 

戦乱期エピクラシコ期(700-900年)の終焉を告げたのが、

「チチメカ」の一派、

正確には北西部(今のサカテカス)にあるラ・ケマダという都市を中心に

形成していた文化チャルチウィテの出身者、

「トルテカ-チチメカ」によって築かれた「トゥラ」の台頭です。

900年頃の話。

 

なんかややこしいですね。(苦笑)

色んな部族の総称であるチチメカの中で、

トゥラを造った北西部のチャルチウィテ文化出身者を

「トルテカ-チチメカ」と呼んで区別しています。

 

「トルテカ」ってToltecaって書くんですが、

これは「Tollan」が語源です。

Tollanの意味は「大都市」っていう意味で、

メキシコ中央部(アルティプラノ)にはいくつかのTollanがありました。

ちなみにトゥラ(Tula)は正確にはトラン・ヒココティトゥラン(Tollan Xicocotitlan)っていいます。

トルテカは「Tollanの人々」という意味。

☟トゥラ(Tula)ってここにあるんです。

 

ガイドブックにも出てますかね?

大事な遺跡なんですが、

たぶん、

テオティワカンやチチェンイッツァのような、

大きなピラミッドがあって云々ていう、

壮観な景観を期待していくとぶっちゃけ「ガッカリ」します。(汗笑)

僕も初めて行った時はメキシコの歴史など全然しらず、

連れて行かれるがままに行ったら超つまんなくて、

失意のうちに帰路に着いた事があります。(苦笑)

 

でもこの辺の歴史を知ってから行った時は、

時代の流れを思いを馳せ、

ここに大勢人がいて、

ここではこんなことが起こって、、、

といろいろ想像できたのでした。

 

だからここに行くならこの辺の歴史を知って行って、

初めて行く「価値」が出てくる場所、という事を申し上げておきますね。

目的が「ピラミッドをみる」じゃなくて、

「メソアメリカ文明の歴史」に興味がる方は、

絶対に押させておいた方が良い場所なんです。

 

どういったらインパクトが出るでしょう。

皆さんもご存知の「アステカ」人の一派で、

月の神メシトゥリ(Metzitli)を信じる従者たちは、

そんな自分達を月の神メシトゥリの人々を意味する

「メシカ」を名乗るようになります。

メシに「人々」を意味する「カ」を付けてメシカ。

この「カ」を場所を意味する「コ」を付けてメシコ。

スペイン語のアルファベットを付けてMEXICOという国名ができたというのは、

これまでも何度か書いてきた通りで御座います。

 

そのメシカ族が、

今日メキシコシティに移住する前に、

約19年に渡って「居住」した場所というのが、

このトゥラ(Tula)なんですネ~。

 

有名なアステカと無名(と言ったら怒られますが)のトゥラには、

こんな関係があるのです~と言えば、

少しその重要性をお分かり頂けますでしょうか~。

 

この「チチメカ」どこに続くのかというと・・・

続きは次回に~(笑)

 

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