メキシコの冬季オリンピック。これぞオリンピック!

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理不尽な境遇、メキシコのスケーターに見る不可能を可能に変える力。

👆ドノバン・カリジョ(Donovan Carrillo)選手

悔しいけれど「理不尽」なことだらけ。

さてさて、

冬季北京オリンピックも早4日目。

日本人選手のジャンプは残念でしたね・・・

ホントに「理不尽」!!

ルール通りにやっているのに、

後からいちゃもんつけられてって、

やるせない!(怒)

 

わかるわかる。

でも、

日本の人を敵に回すのかもしれませんが、(苦笑)

そんな「理不尽さ」って、

場所を問わず僕らの日常生活に結構あったりしません?

「ルール通り」にやっているのに、

結果出してるのに上司から嫌がらせとか。(苦笑)

こちらメキシコでは、

何もしてないのに賄賂とか。(怒笑)

サイトにある書類をもっていてもアレが足りないとか。(呆)

ま、

オリンピックと僕のような一般庶民の日常生活を比べるのは品がないですが、(苦笑)

現実はそういうことでしょう。

 

競争の後ろにあるもの。

でですね、

そんな日本人選手の汗と涙、

もちろん素晴らしく僕も応援しているんですが、

ここはオリンピック。

世界各国からいろんな選手が集まるスポーツイベント。

 

先日「競争」について少し書きましたが、

はい、競技大会なので競争ありき。

競争という要素がなくなれば、

オリンピックは成り立たない。

 

でもですね、

こういう時だらこそ、

他国の選手にも目を向けてみるのも良いと思うんです。

 

旅行と同じで、

その時にしかできないことをやるって、

順位うんぬんと同等、

またはそれ以上に大事なことだと思うんです。

 

そこでご紹介したい選手。

ドノバン・カリジョ(Donovan Carrillo)選手。

もちろんメキシコの選手です!

 

今回の冬季北京五輪には、

メキシコから4人の選手が出場しています。

2選手がアルペンスキー、

1人がノルディック、

そしてもう一人がこのドノバン選手で、

羽生選手や宇野選手と同じフィギュアスケートです。

 

そして!

今日のショートプログラムの決勝に残ったという、

快挙を成し遂げています。

スケート種目にメキシコの選手がエントリするのは、

なななななんと、、、

30年ぶり!

それだけでももの凄い快挙なのに、

今回は決勝に残っているのだから、

メキシコでも話題になっています。

 

もちろん、

そんな彼の快挙もさることながら、

彼のこれまでのスケートと向き合う姿勢がですね、

注目を集めています。

 

現在23歳のドノバン選手は、

8歳のころにスケートを始めたそうです。

実家はグァダラハラ市という、

メキシコ第2の都市であり、

中西部の町出身。

お姉さんが通っていたスケート教室に、

お母さんとお迎えに行った日のこと。

リンクにいた女の子を好きになってしまったとか。(笑)

彼女と仲良くなるために、

お姉さんと同じスケート教室に入ることにしたそうです。

そうしたらハマってしまったと。

 

でもスケートってお金が掛かります。

ドノバン選手のご両親は決して裕福ではない。

でも、

メキメキと上達するドノバンさんの為にやり繰りしたそうです。

しかしそのグァダラハラのスケートリンクは閉鎖してしまいます。

 

もっとも、

メキシコのイメージってサボテン、砂漠、トロピカルじゃないですか。(暑!)

そもそもスキーやスケートなんて全く注目されないし、

スケート教室自体、

全くと言っていいほど目にしません。

そんな超超超マイナーなスケート、

メキシコに満足に設備が整ったリンクやトレーニング施設なんかありません。

リンクと言えば、、、モールなどの商業施設。(苦笑)

もちろん、一般客います。

 

首都のメキシコシティでさえモール内や、

クリスマスの時期に特設リンクが登場するぐらいで、

スポーツ施設としてリンクがある場所はないのです。

だから彼の練習場所と言えばもっぱらモールのリンク。

 

そんなグァダラハラのリンクの閉鎖に伴い、

彼は単身グァナファト州レオンに生活拠点を移し、

選手としての頭角を現します。

そして、

彼の名を一躍有名にしたのが2016年の、

若干17歳の時のこの滑り。

👇これ、会場が日本ですね?

 

この滑りをみたとき、

鳥肌が立ちました。

満足な設備もおカネもないメキシコに

ここまでウマいスケーターがいるのかと。

しかも、

曲はメキシコの代表的な歌手であり、

僕もファンのフアン・ガブリエル、

その曲もアスタ・ケ・テ・コノスィ(Hasta que te conoci)、

だから僕も大興奮。(笑)

この曲についてはこちらをどうぞ👇

【メキシコの名曲】君と出会うまで/Hasta que te conocí

 

その一方で、

彼は壮絶なネットいじめにも遭っていました。

フィギュアスケートって、

日本でも花形スポーツの一つで、

羽生選手や宇野選手を始めとする有名選手も大人気です。

でもメキシコは、

そもそもスケートという文化がほとんど無い上、

さらにその“フェメニン”な衣装や動きというのが、

「ネットいじめ」の格好の対象になったのです。

 

ドノバン選手も「ゲイ」など呼ばれ、

当初はひどく落ち込んだようですが、

そこにあったのは家族の支え。

今ではそんな「性差別」を打ち砕き、

今では逆に性的マイノリティの人達への差別根絶にメッセージを発するなど、

スケート以外の部分でも注目集める存在になっています。

 

スポーツイベントであるからには順位は大事な要素。

でもみてください。

スケートというスポーツの、

超後進国であるメキシコの選手がファイナルに残り、

そして社会問題に立ち向かう姿勢。

そして彼の人間性ですね。

いくら有名になっても奢らないのがいいですね。

 

彼の練習とご家族との様子(スペイン語)👇

 

理不尽もあるけれど、諦めなければ叶うこともある。

彼のメッセージは、

「諦めなければ夢は叶う」。

もちろん、

才能も大事な要素。

でも人それぞれに、

やりたいこと、

成し遂げたいこと、

なりたい姿というのが必ず何かあるはず。

それが人からどう見て、ではなくて、

自分の中から沸々と湧いてくるものである限り、

諦めなければきっと達成できるということですね。

 

あ、

ちなみに僕も外国に移住して生活の基盤を作り、

独立するっていう「イメージ」達成できたので、

彼のお言葉には共感できます。

もちろん、

「努力」っていう響きのいい言葉、

「報われない努力」という悲しい現実はあります。

皮相な考えだとだめですが、

そこは他人ではなくて、

自分に聞いてしっかり対峙すること。

そうすれば得られるものは大きいと思います。

 

そんなメキシコのスケーター、

ドノバン・カリジョ選手の滑り。

どうか見守ってあげて下さい!

メキシコの報道によると、

日本時間の今日午前10時30分に始まるようです。

 

ではでは。

 

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