メキシコの気球ツアーの話。右に行くのも左に行くのも自己責任。(1/2)
メキシコ観光情報を探していると目につくのが「テオティワカン気球ツアー」。
そうですよねぇ、気球に乗ってあのテオティワカン遺跡を上から見ることができたらなんてステキな体験になることでしょう。
僕の親愛なる観光ガイドさんたちの多くもテオティワカン気球ツアーにガンガン送客している様子。
僕もたまにお客様からご依頼をいただきます。
そうだよねぇ・・・気球を売っておけば食いっパグれることはないのか・・・
ただ、僕はこれまでに1度も乗ったことがない。(苦笑)食わず嫌い・・・っちゃそうなんだが、
でも敢えて命を危険に晒すことはしたくない。そういう意味での食わず嫌い。
牡蠣を食べるとノロウィルスで死ぬ可能性がある⇒牡蠣を食べない、というのと同じか。
なのに僕は牡蠣は好き。(苦笑)
いやぁでも、気球では死にたくないな。という内容を今日は書きます。

テオティワカン遺跡がザワザワ
たまに気球事故のニュースがSNS界隈をザワザワさせます。
ガイド学校時代の仲間のチャットグループがあって、
たわいもないことをメッセージでやり取りするんですが、
とある動画が流れて来たり、ニュースで流れてきたり。
今回見たのは「オーマイガー!」気球が燃えているではないですかぁ~。(閲覧注意)
あと最近発生したのはこれ。(閲覧注意)
メキシコ各地の観光地には、
熱気球に乗れる場所がいくつかあります。
メキシコシティ近郊だとテオティワカン遺跡、
あとはプエブラのアトリスコ、そして有名なレオンの気球フェスティバル。あれ、レオンのは乗れたっけ?
その気球、ホントに乗りたい?
まず僕の率直な心情から書きますと「怖くて乗れない」です。(苦笑)
はい、
ガイドブックからいろんなメキシコ旅行情報サイトには、
溢れんばかりに「メキシコの気球」情報が出ています。
そんなメキシコ旅行におけるアクティビティの中でも最も有名で人気があるのが
「テオティワカン遺跡の気球ツアー」
なんですが、
僕のサイトではおススメはしていませんし、
お客様にもまずご案内はしないものです。
だからといって、
あからさまにブログでテオティワカン遺跡気球をボロクソ書きたくはない。
僕のガイド学校の仲間たちにはテオティワカン遺跡での気球ツアーに携わる人も多いから。
中には本当にマジメに熱心に、
プロとして気球観光会社で働いているフリオ君のような人もいます。
だから、
こういう内容を書くのは本当に心苦しい・・・
でも、
旅行で行く人には、
知っておくべき情報は出しておくべきですよね。
じゃないとフェアじゃないし、
今回の事故のように、
死者や重傷者が出てしまってからでは遅い。
「防げる事故」と「仕方ない事故」を分けよう
で、さっきの動画の中で何が起こったのかというと、
テオティワカン遺跡上空を一周して、
着陸寸前のところで、
何らかの原因でバーナーの火がゴンドラに着火。
中学生の少女とパイロットが飛び降り、
重症を負ったものの一命をとりとめています。
しかし、
少女の両親はそのまま燃え盛るゴンドラに取り残され帰らぬ人となりました。
二つ目の動画では、やはりバーナーの異常でゴンドラに着火、
気球を制御できなくなり上昇を始め、
最終的にゴンドラに取り残された一人が落下し死亡。
いつだかエジプトでも、
邦人4人が死亡した気球事故がありました。
気球にせよ自動車にせよ飛行機にせよ「事故」は防ぎようがありません。
もっといえば家から一歩外に出れば、
車に轢かれる可能性はいつ何時でもあるわけですから、
気球事故だけを取り上げて、
「気球は危ない」とやるのはちょいと違う。
旅行をする上で一番大事なこと。
それは、
「安全対策は十分にされているか」
ということを知っておくこと。
十分にやって、やって、やりつくして起こってしまった事故は、
もうこれは「仕方がない」ということ。
事故ってそういうもの。
心臓発作や脳卒中と同じことで、
誰かに非があってもなくても、
「仕方がない」。
格安ツアーを探す前に利用するサービスについて知る
インターネットの普及により、
個人が手配しやすくなったメキシコ観光サービス。
それに伴い、
各業者間、各サービス間のツアー料金の比較も容易になりました。
「テオティワカン遺跡1日~ドル」というのがいくつもあった時あなたならどう選ぶ?
- 1日って何時間?
- そもそも何が体験できる?
- 何が含まれる?
- ご飯は何食べる?
- 観光している時間は正味何時間?
- どこ発着?
- ガイドやドライバーってちゃんとしてる?
- 万一の時は誰が責任を負う?
- 料金安いけど、コスパ、タイパは本当にいい?
- 車は快適?てかちゃんとシートベルトついてる?
いろんな要素が裏に隠れていますが、
多くの人は多くのことを知らないまま料金だけで選んじゃいます。(沈)
そんな格安料金探しの前にしなきゃいけないこと。
どこの馬の骨なのか分からない他人の噂に頼らず、
自分で判断材料を探し、自分で納得して買うことです。
「事故発生率」を鵜呑みにしない
よく自動車事故の割合が高いことが指摘されますが、
それって、
十分に訓練されたドライバーばかりじゃないですよね。
中には今日から運転を始めた人も含まれていたり、
無責任な人がお酒を飲んで運転しているかもしれない。
だから訓練に訓練を重ね、厳しいルールに従って業務を行うパイロットが操縦する飛行機と、
素人や無責任なドライバーが多い自動車事故の死亡事故件数や割合を比較するのはおかしい。
知床の船の事故だって、
船長さんの経験不足が指摘されていました。
だから僕の場合は、
「気を付けたい事故」
と「仕方ない事故」とを二分したいんです。
気球というより観光業界の問題
で、
今回のような気球事故は、
僕は「気を付けたい事故」に入れます。
業界の人間としてぶっちゃけると、
気球ツアーに限ったことではありませんが、
メキシコの旅行業界はかなり腐敗しているということもあり、(沈)
サービスの品質管理や安全管理、
というものを蔑ろにする傾向が強いんです。
日本語のメキシコ旅行サイトなんかを見ても、
「オアハカツアー100ぺソ、激安!おススメ!」
みたいな記事を書いて満足する日本の旅行者も少なくないようで、(困)
そういう“ツアー”や“ツアー会社”、“ガイド”がですね、
品質安全管理を度外視した“サービス”を“提供”し、
それに喜ぶ無知な旅行者という構図が、
その腐敗にいっそうの拍車を掛けているという状況。
やっぱり、
「安い」というと無条件に喜ぶ人というのが99%のようで、
そういうサービス提供会社も内容度外視の安売り合戦を仕掛けます。
安くなるとどうなるか・・・
続きは↓
SNSにてメキシコの写真と動画を多数アップしています!
20年に渡りメキシコの社会にどっぷり浸かり生活している私から見た「メキシコの素顔」を、文章、写真、動画でご紹介しております。「飾らないメキシコ」をほぼ毎日撮り続けて1500投稿以上、日本語のメキシコ関連では最大規模のSNS!Mexico Complete Travel でも検索🔍いただけます。ぜひフォローをお願いします!
メキシコ旅行相談窓口
【人生のリバイバルコーチング事業】
私岩﨑はICF(インターナショナル・コーチング・フェデレーション)認定ライフコーチング業も営んでいます。
皆さんが一度限りの人生、限りある人生を有意義に生きられるようお手伝いさせて頂きます。
詳しくはこちらのホームページをご覧ください。