“先住民”や“インディヘナ”っていったいだれ?

ロゴ,メキシコ,観光,ツアー,ガイド

 

成田から直行便でたったの12時間、2022年の夏休み、年末年始の海外旅行、メキシコ観光は弊社におまかせください。

メキシコ在住17年目のメキシコガイド兼ドライバーが、

複雑で広大なメキシコを【お得】で【楽】で【濃厚】完全プライベート日本語ツアーで、

メキシコの数々の遺跡からグルメ、地方の見所、そしてメキシコの雄大な山まで、

尽きる事のないメキシコの魅力をお得にご案内しております!

視点を現地視点にすると見えてくるもの。

👆チアパス州シナカンタン村で/2011年11月

 

はじめに・・・

今日の新聞記事で、

93.2%のメキシコ企業は、

このコロナ禍を乗り切るための公的補助を

一切受け取れていないとのことです。

5月から6月にかけて行われた、

5000社に対するアンケートでは、

約6割が一時的な休業を余儀なくされ、

その内5割弱が3週間以上の休業を強いられているとの事。

これからの経営は、

こういう事態に備えてせっせと準備金を積み立てておく他、

やりようがないようですね・・・

 

同じ人間なのに呼び名が変わる謎

メキシコに関する本や様々なメディアを見ていると、

「インディヘナ」

「インディオ」

「先住民」

という表記があります。

 

僕はなるべく、

このような言葉を使わないようにしているんですが、

これには理由があります。

 

インディヘナはindigena

と書くのですが、

これはラテン語の

indeとgenosが語源です。

indeは「その土地の、国の」という意味、

genosは「本来の」とか「土着の」という意味です。

 

“インディヘナ”は、

1521年にスペイン人がメソアメリカを占領し始めた後に、

当時のスペイン人ジャーナリストたちがメソアメリカの“先住民”の呼称として“発明”した言葉なのです。

 

もう一つの“インディオ”は、

コロンブスの勘違いが由来ですね。

だから少なくてもメキシコでは、

「インディオ」というのは

根も葉もない間違った呼称ですので、

使わないようにお願いします。

 

インディオとインディヘナは別物

このように、

“インディ”までは同じでも、

両者は全く別の言葉なんです。

 

元々は、

メソアメリカに住んでいた、

“先住民”の総称として使われた“インディヘナ”ですが、

次第と「過去の人間」という意味合いで使われはじめ、

インディヘナ=遅れた人間、劣った人間

という概念が定着し始めます。

 

更には、

19世紀にはそのような負の概念の普及が、

こともあろうに、

オアハカ出身のポリフィリオ・ディアス“大統領”によって加速するのです。

☝☝☝チアパス州シタラ村とグアキテペック村を繋ぐ道で出会った家族/2007年1月
日常生活でも民族衣装を着ます。

 

このように、

政治的、社会的に排他的に扱われてきた結果が、

90年代のサパティスタ民族解放軍(EZLN)の武装蜂起に繋がるのです。

このサパティスタの出現は、

この“インディヘナ”の概念に変化をもたらします。

 

メソアメリカ文明の末裔である誇り

メソアメリカの文化の末裔であることを誇りに思い、

“先住民”に対する慢侮に対して立ち上がったのですね。

 

メキシコでは、

この“インディヘナ”という呼称の使用をやめ、

ヘンテ・オリヒナリア

(gente originaria)

と呼びます。

文献を読んでいても、

そのような変化に気付くことも多くなりました。

☝☝☝チアパス州テネハパ村の新年の行事で/2007年元旦
この村の民族衣装です。

 

とは言っても、

こういう背景を知らない人が多いので、

“インディヘナ”が使われるケースがまだ多いのが現状です。

 

インディヘナとヘンテ・オリヒナリアの違い

“インディヘナ”と“ヘンテ・オリヒナリア”、

意味自体は「同じ」としても、

その概念は全く違うもの。

 

“インディヘナ”=

「過去の人達」、「遅れた人達」というイメージと、

“ヘンテ・オリヒナリア”=

「メソアメリカの文化に端を発する人達」という違いです。

これはとても大きな違いです。

 

“インディヘナ”

と言っても差別的な意味合いを含まない場合や、

“先住民”自身も気にしない人もいると思います。

でも、

そういった意味や背景があるという前提で、

僕は敬意も込めて、

ヘンテ・オリヒナリア(先住民)、

プエブロス・オリヒナリオス(先住民の村)、

と呼ぶ風潮に同調しているのです。

 

そもそも、

メソアメリカ(メキシコ)には確認されているだけでも124もの文化(言語)が

存在していたのです。

それを、

“インディヘナ”や

“先住民”

という抽象的な言葉で、

一括りにすること自体無理があります

 

アジア人は、

日本人だろうが、

韓国人だろうが、

中国人だろうが、

みんな一緒

と言っているようなものです。

 

“先住民”も、

文字通り

「先に住んでいた人」ですが、

彼の生活は今でも続いています

彼らの文化も健在です

少なくても「過去のもの」というイメージを与える

“先住民”

という言葉の使用も違和感を覚えます。

 

普通に呼べばいいんじゃないですか

その為に僕は普通に

「地元の人」

とか

「チアパスの人達」、

「オアハカの~村の人達」、

または、

「マヤ文化のツォツィル語圏の人達、あるいは村」

「サポテカ文化の人達」

と文化の名前や地名で呼ぶようにしているんですね。

 

その方が分かりやすいし、

何より、

彼らへの敬意も表せると思うからです。

 

いかがでしょう。

たかが“言葉”ですが、

その背景を踏まえると、

慎重になるべきポイントなんです。

 

ついつい、

“歴史の勝者”(ヨーロッパ人)によって書かれた“歴史”を、

それがあたかも唯一の事実かのように捉えてしまいがちですが、

“歴史上の敗者”、

つまりメキシコのケースのように、

勝手に乗り込まれて虐げられた人達の側に立つと、

不可解な“言葉”というのは多くあるんです。

 

コロンブスのアメリカ大陸“発見”然り。

 

このような“小さな事”を知ってご旅行されるだけでも、

大分違った景色が見えると思いますヨ。(笑)

ナワ文化とトトナカ文化が混在するプエブラ州クェッツァラン村/2006年8月

 

メキシコ発【キオテ通信】バックナンバーはこちら!

一番下に関連記事が表示されるようになりました~
画面を一番下👇👇👇までスクロール~

 

【お一人のお客様同士のライドシェア】

お得なキオテのライドシェア詳細はこちら

SNSにてメキシコの写真と動画を多数アップしています!

#MexicoCompleteTravel

20年近くメキシコの社会にどっぷり浸かり生活している私から見た「メキシコの素顔」を、文章、写真、動画でご紹介しております。

ぜひフォローをお願いします!

Facebook

Instagram

メキシコ旅行相談窓口

 

【人生のリバイバルコーチング事業】
私岩﨑はICF(インターナショナル・コーチング・フェデレーション)認定ライフコーチング業も営んでいます。
皆さんが一度限りの人生、限りある人生を有意義に生きられるようお手伝いさせて頂きます。
詳しくはこちらのホームページをご覧ください。

ラテン式人生のリバイバルコーチング事業はこちら