プルケから分かるメキシコの歴史(2/2)

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👆プルケ

 

前編はこちら👇

プルケからメキシコの歴史・前編

 

プルカッタとは。

はい、というわけで続きでございます。

前回はテキーラとプルカッタというお酒の違いでした。

 

テキーラは超超超有名でも、

「プルカッタ」という名称は来たことが無い方がほとんどでは?

このお酒は、

僕もプエブラ州の一部の地域でしか見たことがありません。

メニュー表にも、

テキーラやメスカルの下に、

ちょこっと出てくるくらい。

 

この2種類のお酒、

同じマゲイ(アガベ)を原料して造られるお酒の何がどう違うのかというと、

アルコール発酵に使う液体が違うんです。

 

ほぉー。

 

「でも同じマゲイ(アガベ)から採れるんだよね?」

 

はい~。

 

テキーラとプルカッタの違いは最後の方で。(笑)

 

テキーラとプルケの違い。

テキーラは、

あのトゲトゲした細長い葉っぱを切り落とすと姿を現す、

茎というかなんというか、

マゲイの心臓部分をですね3日間高温で熱するんです。

すると中の樹液が糖化します。

👆だから「熱する」という行程が必要になります。

そこから搾り出した液体を発酵させます。

 

一方、

プルケ(正確にはOctli)はですね、

この「熱する」という行程がありません。

 

「!?」

 

じゃあどこから発酵に必要な糖分を含んだ液体を得るんだい?

 

そこで登場する道具がコレ👇

見えずらいですが、アココテ(Acocote)という道具です。

長細い瓢箪で、

でっかいストローのようなもの。

これで樹液を吸い上げます。

 

「樹液?」

はい。プルケにはすでに糖分を含んだ液体が使われます。

 

マゲイに宿る甘い水。

その液体というのが

「アグァミエル=Aguamiel」。

ナワトル語でネウトゥリ(Neutli)とかネウトゥレ(Neutle)とかいいます。

 

この言葉を分解すると、

アグァ=Agua⇒水、

ミエル=Miel⇒蜜、

ご想像つきますよね?

「甘い水」(笑)

 

これがですね、

コラソン(corazon=心、心臓)と呼ばれる、

マゲイの内部に溜まるんです。

👇こんな風に

 

この液体を👆の写真のようにアココテで吸い上げるという作業があります。

この作業をトラチキ(Tlachiqui)といいます。

ナワトル語なんですが、

本来は「削りとる」という意味。

この作業をする人をトラチケロ(Tlachiquero)といって、

「削る」だけではなく「プルケを造る人」という意味で使われることも多いです。

 

ところで「削る」という意味のトラチキ(Tlachiqui)。

一帯何をどうやって何のために削るのでしょう?

 

答えは・・・やっぱりメキシコで。(笑)

 

プルケ職人。

で、

このトラチケロは、

コラソンに溜まるアグァミエルの有無を見極めるプロでもあります。

マゲイが十分な大きさになるには12年も掛かります。

12年ぐらいになると、

マゲイのある部分に変化が起こります。

その変化を見極めて、

「ん~、これは来週だな」とか、

「お~、これはもう開けて大丈夫だな」って判断します。

この「開ける」という作業を行うと、

中にアグァミエルというほんのり甘い液体が姿を現します。

これが発酵したのが「プルケ」というワケ。

 

伝統は放っておくと廃れる。

このプルケ、

一時期消滅の危機に瀕していた時期がありました。

アメリカのビールブームが押し寄せて、

というか当時の大統領がプルケの代わりにビールを広めさせようとしたというのもあって、

「プルケの黒い伝説」なるものも生まれたぐらい。(苦笑)

ま、

その黒い伝説を書いてしまうとあれなので、

興味がある方にはメキシコでお話します~。(苦笑)

現代もビールほどではありませえんが、

プルケのコアな愛飲者というは一定数いてですね、

メキシコ市内やプエブラ、チョルーラにもプルケリア(Pulqueria)という、

プルケバーがあります。

 

👆場所によりけりで、

プルケは鮮度が命。

トラチケロは客の好みによって、

発酵したプルケにアグァミエルを継ぎ足して、

その味を「調整する」というのもやります。

この「調整」をせずに発酵しきったプルケというのはおいしくなく臭いです。

逆に「新鮮な」なプルケは、

どことなくヤクルトのような?(苦笑)

爽やかな風味があるんですね。

 

そんなプルケも、

若者の作り手不足問題というのが深刻しています。

だって考えてみてください。

12年待って、

たった4カ月間しかアグァミエルを採れないんです。

4ヵ月アグァミエルを出すと、

そのマゲイは枯れてしまいます。

だからとても生産効率が悪い商材です。

だったら同じ面積でも実が多くて需要が高いフルーツの木を植えます、

となっちゃいます。

👇プルケ用のマゲイと背後に望む活火山で5400mのメキシコ第2峰ポポカテペトゥル山

日本でも缶入りプルケを売っている人がいるようですが?

少なくてもメキシコにはそのようなプルケはなくて、

酒蔵というのもなく、

もちろんテキーラのような大量生産可能な工場など一般的ではなく、

基本全て家で造るんです。

(一部缶入りもありますが一般的ではない)

 

プルケから知るメキシコの歴史、そしてプルカッタとは・・・

その原点はメキシコのご先祖様に通じ、

神聖なものとして飲まれ、

場合によっては儀式用に使われていました。

 

そしてそのプルケは蒸留技術によって、

プルカッタという蒸留酒にも形を変えて飲まれています。(笑)

(プルカッタとはプルケを蒸留したもの)

 

僕のツアーでは、

今でもプルケ造りに勤しむ方のマゲイ畑にお連れし、

「本物のプルケ」を味わって頂けます。

メキシコでしかできない体験ですよ~(笑)

 

メキシコの歴史、プルケから感じて下さい~。

ではでは~

 

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