料理からメキシコが見える。

料理と文化。

その土地の文化を見る上で最も大事な要素の一つが食べ物です。

 

その理由で、

僕を頼っていらして頂くお客様には、

なるべく、

メキシコの人達が普段食べる家庭的な料理店をおススメさせているんです。

 

もちろん、

ご希望であれば、

“有名店”や“高級店”にもお連れすることはできますが、、、

メキシコの素顔を知るという点においては、

街角にある家庭料理店の方が魅力的だと思いますね。

 

メキシコ料理のベースって、

詳しい方もいらっしゃると思いますが、

トルティジャやタマル、ポソレの原料のトウモロコシ、

辛いというイメージだけが先行してしまっているサルサ(ソースです)の

ベースとなる緑トマトと赤トマト、

サルサやモレに欠かせない、

ハバネロ(正しくはアバネロ)やハラペーニョなどの唐辛子、

豆、

世界5大スピリッツの一角テキーラの原料であるマゲイ、

メキシコの食生活に欠かせないサボテンのノパル、

日本でも人気のアボカド、

ダイエット効果がある?チアシード、

チョコレート原料カカオ、

などなど、

メキシコにルーツを持つ農作物ってたくさんあり、

そしてそれらは現代のメキシコの食生活の礎となっているのです。

 

赤トマト=ヒトマテの原産は南米です。

ちょっと話がそれますが、

日本の台所でも欠かすことないトマト。

この語源でメキシコに現存する言語の一つナワトル語のTomatlからきているんです。

Tomatlが緑トマト、

Xitomatlが赤トマトです。

普段何気なく口にしている農作物が、

実はメキシコにルーツを持つって、

意外ですね。

 

そして、

これらの食品を加工(すり潰す)する道具も生まれてました。

メタテとモルカヘテです。

☝☝☝オルメカ文化のラ・ヴェンタのメタテ

紀元前1200年以降

☝☝☝ベラクルスのヒコ(ヒコチマルコ)のメタテとモルカヘテ(左上)

紀元前900年以降

 

スペインの有名博物館では、

これらを“古代メソアメリカで使われていた調理器具”として展示されていますが、

今でも使われているんです。(苦笑)

☝☝☝ベラクルスのレストランでのメタテ

 

日本も同じですね。

縄文時代に大陸から伝わったとされる米と大豆。

弥生時代に“栽培”が始まり、

それ以降日本では米が主食となり、

米から酒でき、

米を原料にした調味料である酢や味醂ができます。

醤油や味噌は醤(ひしお)がルーツとされていますね。

醤って動物や魚の肉や内臓、骨、野菜などを叩いて細かくして、

塩で漬けて自然発酵させたものです。

縄文時代には既に、

醤のルーツとされるものがあったとされ、

縄文時代の遺跡からもその考古学的証拠が出土しています。

魚系の醤がしょっつる、肉系が塩辛類、野菜系が漬物に、

そして、

奈良時代に大陸から醤の製法が伝わった、

穀物系の穀醤が後に醤油や味噌に発展しました。

醤油の原型は穀醤に浮き出た液体、

残った固形部分が味噌の原型です。

 

そんな事で、

その国の(少なくてもメキシコと日本では)、

早い段階で栽培化に成功した作物がベースとなり、

気候、風土にも適応して変化を遂げて現在の、

“メキシコ料理”や“日本料理”となっているのですね。

 

そう考えると、

例えば、

メキシコのお隣のアメリカの料理って何?って、

疑問に思いません?

 

ハンバーガー?

ステーキ?

あとは何でもあり、みたいな。

 

食に根っこがないんです。

だからファストフードが流行るんですね。

これをスペイン語ではチャタラな文化と言います。(苦笑)

 

文化を見たい、知りたいのならば、

食って無視できない要素なんです。

 

メキシコも例外でなく、

そういった文化的なものが蔑ろにするような風潮が多くみられるようになりました。

特に外国人観光客が多い街、

サンミゲルやグアナファトでは、

コレというメキシコ料理店が無いに等しいのが残念です。

外国人好みに、

料理の味付けから盛り付け、

もちろん店内の雰囲気も、

メキシコっぽくないのです。

 

本当の“ステキ!”は、

今、目に見えるものの裏や中にあるかもしれませんね。

押しつけがましくするわけではなく、

今、目に見えるもの、

味わえるものの背景を敬う心というのは、

国や地域は違えど、

どこに行っても大切にしていきたいなぁ、

と思っています。

 

メキシコの農業について少し書こうと思ったのですが、

長くなってしまったので、、、

タイトルを変え、

またの機会に次回に書きますね~~~