【モルカヘテ】メソアメリカ版すり鉢
メキシコ在住15年目、
「メキシコの素顔を世界に!」
をモットーに、
メキシコ公認ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。
昨日は一日の終わりに、
テキーラをロックでチビチビやりながら本を読んでいたら、
いい気持になりすぎて(笑)
気が付いたら寝ていました。(沈)
肌寒い家の中で、
危うく寝冷えするところでした。
きっと気が緩んでいるんでしょうねぇ・・・(反省)
モルカヘテ。
メソアメリカ版、
擂鉢(すりばち)
です。
市場なんかに行くとよく売られているんです。
☝☝☝丸いものです。中央付近にある擂り棒でゴリゴリします。
これはティアンギス(またはティアンクィストゥリ)で売っていたものです。
本などには、
これが誕生したのは約1000年前と書かれていて、
現にベラクルスの900年頃から繁栄した街の跡には、
初期のもの思われるモルカヘテが見つかっています。
☝☝☝これです。
ベラクルス州ヒコ村のヒコチマルコ(Xicochimalco)博物館で
また、
文献(公式情報源)によっては、
6000年前から使われていた
というものもありますが、
オルメカ文化のラ・ヴェンタ(La Venta)遺跡
(紀元前1200~400頃)
の博物館には、
僕の記憶が正しければ、
メタテはあっても、
モルカヘテは無かったですね。
☝☝☝タバスコ州ラ・ヴェンタの博物館。
(紀元前1200~400年頃のオルメカ文化の遺跡)
これはメタテ(Metate)です。
これで、
トウモロコシはもちろん、
野菜や香辛料、
はたまた鉱物なども擂っていたと考えられています。
鉱物は塗料として使われていました。
モルカヘテって、
Molcajete
と書くんですが、
もちろんナワトル語出身です。
諸説あるようです。
mulcazitl、
mollicaxtli、
temolcaxitl
という具合ですが、
公式の情報源によると、
mollicaxtliと
temolcaxitl
だそうです。
サルサやモレ用の「器」とか「穴」
という意味です。
レストランでは、
Molcajete
というメニューを出しているところもあります。
☝☝☝モルカヘテという名の料理
今日では、
一般の家庭でモルカヘテを日常ベースで使うところは少ないと思いますが、
レストランでは使っているところもあります。
今では電動ミキサーを使いますが、
モルカヘテを使うと、
気のせいか?(笑)
美味しいんです。(驚!)
基本的に、
火山岩の一種玄武岩で作られます。
熟練の職人さんは、
5~6時間ほどで仕上げるとか。
今でこそ日常ベースで使われる機会が減ってしまったモルカヘテですが、
以前は世代にわたって受け継がれる調理器具だったのです。
そしてその起源は、
少なくても1000年以上のもので、
形もほぼ変わることなく、
現代メキシコの台所で使われているのです。
僕のお料理教室では、
大変かも知れませんが、(笑)
あ・え・て、
モルカヘテやメタテで
ゴリゴリして頂き、
メソアメリカの人達の気分を、
一時でも味わって頂けます。(笑)
是非ぜひ挑戦してみて下さい~
#MexicoCentralTours
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