ウマいメキシコ料理の裏にはちゃんと歴史があるんです。

メキシコ在住16年目、

「メキシコの素顔を世界に!をモットーに、

複雑で広大なメキシコを【お得】で【楽】で【濃厚】完全プライベート日本語ツアーで、

いつかまた戻ってきたくなるメキシコ旅行を提供しています、

公認日本語ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。

 

今日も呑気にメキシコから書いています~

 

メキシコの農業。

 

怒涛の3日間弾丸ツアーは、

予定より15分の遅れと、

走行距離が予定の1500キロから300キロオーバーという点を除き、(苦笑)

全て予定通り終了しました。(安)

 

どんなツアーだったか、

今日簡単に書こうと思ったのですが、

お客様から4日目(今日)もご指名頂きましたので、(喜!!)

明日までお待ち下さい~

 

先日料理についてちょっと書きました。

高級メキシコ料理は高いくせに大してウマくねぇ、

という毒を吐いてましたねぇ。(苦笑)

 

賛否両論あると思いますが、

それはおいといてですね、

どんなメキシコ料理にも使われる「食材」についてちょいと書きたいと思います。

 

メキシコ料理って、

タコスを筆頭にブリトとかナチョスだけだと思っている方も多いと思いますが、

メキシコにいらして頂いた折には、

是非是非、

本物のメキシコ料理を味わってみて下さい!(笑)

 

ご興味があればお料理教室もできますヨ。

 

トウモロコシ、

緑トマト、

赤トマト、

豆、

唐辛子、

カボチャ、

マゲイ、

ノパル、

カカオ、

バニラ、

サツマイモ、

アボカド、

グアバ、

などなど、

 

メキシコが原産地の作物や、

原産地でなくても早い段階で、

早いもので紀元前2400年頃から、

栽培されていた作物は、

その後陶器の発明により農作物の保存を可能にし、

人々が定住を始めるきっかけになったのです。

 

そして、

これらの作物は今日のメキシコの家庭の食卓でも、

ごく一般的に使われています。

 

ではメキシコの農業はどんなものだったのか。

どしてこれ程までに種類に富んだ作物を、

長期にわたって供給を維持できたのか。

 

それはメソアメリカ独特の農法によります。

 

メソアメリカの農法などみすぼらしかった、

という意見もあるようですが、

事実無根!(笑)

 

大きく分けて二つの農法がありました。(ます。現在進行形)

ミルパとチナンパです。

☝☝☝ミルパのイメージ

 

ミルパとは同時期に多品種の農作物を栽培する農地のことです。

トウモロコシを筆頭に、

豆、カボチャ、唐辛子という具合に、

分けずに一緒に栽培します。

 

この農法が最も有名な土地は、

ベラクルスの北端ウァステカ文化圏です。

 

ウァステカって、

メキシコ湾側中央部、

今のサンルイスポトシとベラクルスを跨ぐエリアにあります。

 

有名なマヤ族との兄弟文化なんです。

詳しくはまた別のブログで書きますが、

ウァステカ文化の一部のグループが南下し、

その後の巨大なマヤ圏を形成するユカタン半島やチアパスやグアテマラの方へ移住していったのです。

 

ウァステカ圏のベラクルス側では、

メキシコ湾側の湿った空気が、

シエラマドレ・オリエンタルという山脈にぶつかって雨を降らせます。

その為この地域は熱帯的な気候となり、

植物の成長に適します。

 

芋類、穀物類、マゲイ(アガベ)、葉野菜、フルーツと、

栽培される作物の種類は十指に余ります。

 

日向と日陰を上手く作り、

日光を最大限生かす工夫もされました。

 

昔って、

今のように保存料もなければ、

通年栽培を可能にする温室も当然ありませんでした。

 

人々は、

必要な栄養をその時期に収穫する作物からとり、

別の時期にはまたその時期に収穫する作物から、

その時期に必要な栄養を摂取することを、

自然の作物のサイクルに合わせて行っていたのです。

 

あと、

ミルパには区画という意味もありますが、

土が流れ出ない様に、

マゲイ(テキーラの原料になる植物)を植えて、農地を“補強”するんです。

だから地方に行くと、

栽培地でないのにマゲイが一列に、

ある意味“不自然”に植わっている光景が見られます。

 

もう一つの農法はチナンパ

☝☝☝当時のチナンパのイメージ。今もソチミルコで使われています。

 

これは現在メキシコシティがある、

メキシコ盆地で行われていた(いる)農法です。

 

世界遺産で知られるソチミルコが有名ですね。

500年以上前の湖の淵に湖底の土や枝などを集めて盛り土をし、

20x60mぐらいの区画にして、

区画と区画の間は水が通り、

その水の上を木製のボートが通り、

作物の運搬をしていました。

それが今日は大部分が下手に観光地化してしまったソチミルコのトラヒネラです。(沈)

 

このチナンパは四方が水で囲まれている上、

作物によっては最高7期作を可能にするほど

沃地なんですね~。

 

この農法はメキシコでもこの地域にしかない唯一無二の農法で、

世界でも比類のないほど、

農業経済性が高い農地なのです。

そしてそれは、

メソアメリカ時代から現在まで使われ続けています。

 

☝☝☝種まきの準備ができたチナンパ(現在)

☝☝☝使われなくなったチナンパ(両側)と水路

 

様々な農作物の中でも、

メソアメリカ時代から主食として今日まで食されるトウモロコシは特別な存在です。

 

トウモロコシの栽培には2つあって、

一つは自然のサイクルに任せるもの。

基本的に年一度で、

4-5月に苗を植え、10月に収穫です。

3年ぐらいすると痩せ地になるので、

穀類など別の作物を植えて休ませます。

 

もう一つは灌漑式、

つまりチナンパ☝での栽培で、

他の作物と一緒に、

年に数度の収穫が可能になります。

特にスペインによる植民地時代には、

チナンパ農法により多くの住民に作物を供給できました。

 

このように農業が発達するにつれ、

メタテやモルカヘテ

☝ヒコのメタテ

☝メソアメリカ最古の文化オルメカのラ・ヴェンタ遺跡のメタテ。(紀元前1200年~前400年)

☝ヒコのモルカヘテ(石臼)

 

陶器の鍋、

コマルというトルティジャを焼く粘土製の丸い板。

鉄板という言いたい所ですがメソアメリカにはまだ鉄がありませんでした。

これらの調理器具が発達し、

現在も使われているのです。

 

そんなことで、

トルティジャ一枚食べる時、

唐辛子が口に沁みる時、

数百年、数千年に渡る時間で進化してきたメキシコの食を、

汗を流しながら噛みしめてみて下さい~(笑)

 

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