得するチレ(唐辛子)の話。

チレの話。

 

唐辛子はスペイン語でChileと言います。

そういえば南米の太平洋側の南北に細長い国もChileですね。

ちなみにチリは英語発音です。

Chileとはナワトル語のChilliが語源です。

本場メキシコには約50種のチレがあり、

内約20種が料理に良く使われる品種です。

 

中でも有名で使用料も多いのは、

ハラペーニョ(Jalapeñ o)。

土地によってハロチョ(Jarocho)とかゴルド(Gordo)とか、

色んな名前がついています。

☝☝☝左側の長細いのがハラペーニョ

緑のトマトはトマテ(Tomate)と言います。

赤はヒトマテ(Jitomate)

この時は緑サルサ(Salsa verde)と作っています。

 

ハラペーニョは、

生のものをクアレスメニョ(Cuaresmeñ o)っていい、

乾燥・燻製にしたものをチポトゥレ(Chipotle)と言って、

状態によって呼称がかわる品種もありますね。

チポトレもスープとかチーズにも使ったりしてあまり辛くなくて、

味もよく僕が一番好きなチレなのです。

☝☝☝市場のチリ売り場の様子。

右端がチポトゥレ(Chipotle)

 

ちなみにChipotleの語源はナワトル語でChilpoctli。

燻製唐辛子という意味です。

 

あと日本でも知られているのは、

ハバネロ。

(スペイン語ではHを発音しないのでアバネロ=Habanero)

これはメキシコ原産ではなく、

南米アマゾンが原産で、カリブ、キューバを経由してユカタン地方に入りました。

そのためユカタンが今でも一大生産地です。

☝☝☝アバネロ(ハバネロ)

 

ちなみにキューバのハバナとは関係ないようですね。(苦笑)

 

現代の食卓に欠かさず登場するチレ。

そのメキシコでの原点は、

考古学的証拠があるもので紀元前6900~5000年と推定される“種”が、

オアハカに行く途中の、

プエブラ州テワカン近くの洞窟から発見されています。

☝☝☝最古のチレの種が見つかったプエブラの洞窟

 

また、

メソアメリカで土器が発明され、

食糧の保存が可能になり、

定住が始まるのは、

少なくても紀元前2400年で、

それまでは狩猟採集型のノマド(非定住)。

移動しながらの生活をしていたのです。

チレはもちがよく、

その使い勝手の良さからも重宝されていたのですね。

 

あとメキシコの台所でよく使われるのは、

チレ・ポブラノ。

乾燥させたものをチレ・アンチョといって、

モレ(Mole)や

チレ・エン・ノガダ(Chile en nogada)など、

代表的な料理にもよく使われます。

あまり辛くないのが特徴です。

☝☝☝チレ・ポブラノを乾燥させたチレ・アンチョ

これはモレと作った時に使ったもの

 

ハバネロに次いで辛いのが

チピリン(Chipilin)またはPiquin(ピキン)。

栽培ができなく野生のものしかありません。

☝☝☝チレ・ピキン

ベラクルスのレストランで。

栽培はされていないので野生のものを採ります。

 

ところでこのチレ(唐辛子)、

実は9割以上のメキシコ料理に何らかの形で使われているのです。

そのままったり、調味料の原料だったり。

 

信頼できる情報源によりますと、

このチレはドーパミンの分泌に一役買っているそうです。

ドーパミンって、

幸福や快感、やる気に関連する機能を担う脳内ホルモンですね。

このドーパミンが欠乏するとパーキンソン病などの認知症を引き起こすとも言われています。

 

チレを毎日欠かさず食べているメキシコの人達は、

“大変”な状況でも

「なんとかなるでしょ」

とポジティブに考え、

かつ認知症が少ない

言われてみれば確かにそうなんです。(笑)

少なくても僕の知り合いの周辺には認知症の人は一人もいない。

もちろん社会問題にもなっていない。

 

昨日バーチャル飲み会した友人の中の一人が、

「おれコロナの前からずっとテレワークだよ」

っていうんです。

みんなで「は?」っていうと、

「2月にクビ切られてさー ハハハー」

と。

10年近く、

結構なポストについていたんですよ。

でも落ち込んだ様子もない。(苦笑)

 

クビ切られたぐらいでいちいちしょげない。

絶対チレの効果ですね。(笑)

 

年間約50万トンの生チレと、

6万トンの乾燥チレを輸出していますが、

実は生産量は中国、スペイン、トルコ、ナイジェリア、インドに続く世界6番目。

噂では中国から安価なチレを輸入しているとか、、、

 

最も消費が多いハラペーニョの6割は、

エスカベチェなどの酢で漬けた工業製品、

2割が生、

残りがチポトゥレ(ハラペーニョの乾燥したもの)。

☝☝☝酒の肴にもなる野菜とハラペーニョの酢漬けエスカベチェ(Escabeche)

サッパリしていておいしんです。

 

あと、ドリンクにも。

例えば、

ハラペーニョ酒やスパイシーテキーラ。

レストランなどで本メニューで出しているところは見た事ないですが、、、

自宅で簡単にできるチレ ドリンクです。

僕はサラリーマン時代に、

日本酒WITHハラペーニョ(ハラペーニョ酒)をゴリゴリ売り込んでいました。(笑)

チレ好きなメキシコのお客さんには結構ウケていましたよ。(喜)

☝☝☝アルコール飲料につけるだけ。

就ける時間はお好みで調整。

 

そんなメキシコと切っても切れないチレ。

ただ“辛い!”ではもったいない、

メキシコ料理の原点ともいえる食材なのです。

 

メキシコににいらしたら是非、

“怖がらず”

汗だくになりながら、

しっかり8000年の時の味を噛みしめてみて下さいね~