テキーラとメスカルの原点、アガベとマゲイの深い話・・・(2/3)


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投稿が断続的になっております~。

落ち着きましたらほぼ毎日投稿に戻します。

 

テキーラとメスカルから感じ取れるメキシコの深さ~

👆テキーラとサングリタ

前回の続きです~👇

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飲んでメキシコの複雑性を感じると・・・

メキシコの文化はとっても複雑で、

同じものでも何通りもの呼び方があるのよ~

ってことでした。

 

どういうことかというと・・・

 

例えば僕が好きな数々の高山。

メキシコ最高峰は通称ピコ・デ・オリサバ山は、

ナワトル語でシトラルテペトゥル山が本名。

「星の山」と言う意味。

通称マリンチェ山はマトラルクェジェ山、

通称ネバド・デ・トルーカ山はシナンテカトゥル山という具合に。

 

ちなみに、

僕の子供も日本語とナワトル語と二つ名前があります。(笑)

日本のパスポートにも、

苗字とは別にちゃんと本名が二つ記載されています。(笑)

一個は日本語名、もう一個はナワトル語名。

 

メキシコのお酒と言えば「テキーラ」と書きましたが、

あの「世界のテキーラ」だって、

元々はお酒の名称じゃなくてですね、

全く関係ない「地名」から名付けられているのです。

やはりナワトル語でTequilanという単語からつけられています。

Tequilanは直訳すると「年貢の場所」。

年貢というのは黒曜石だと考えられています。

アステカで知られるメシカ帝国に納めなければならなかった年貢。

 

こんな風にですね、

英語でもスペイン語でもない言語、

メキシコでは多くの場合はナワトル語で呼ばれる名称が多いという話です。

 

じゃあ「マゲイ」は?「アガベ」は?というのが今回のテーマ。

 

まあ、

興味がない人にとっては僕のBTSへの無関心と同じように、(苦笑)

どうでもイイことなわけで、(苦苦笑)

メキシコのことについて一つ超マニアックな蘊蓄が増えた、

程度に思って頂ければと思います~。(笑)

 

名称のルーツを知ると物語の一端がわかる~

で、まず最初に、

日本で広く知られているのは「アガベ」の方だと思いますが、

これって学術名由来なんです。

ずっと昔からメキシコで使われている名称じゃありません。

 

例えば、

「リュウゼツラン(Agavaceae)科アガベ(Agave)属テキラナ(Agave Tequilana)種」

というのが、

テキーラの原料となる、

いわゆるブルーアガベ👇の学術名。

ギリシャ語では「立派な」という意味らしい。

 

一方マゲイ(Maguey)。

実はこれ、

プルケ(Pulque)と同じで出所がハッキリしていない。(苦笑)

どうもドミニカとかハイチの近くにある大アンティル(Antilla)諸島に住む原住民アラワク族が喋っていた言葉のようです。

それがスペイン人によってメキシコに持ち込まれたというもの。

 

そういえば、

この👆ケースってマゲイ(Maguey)だけじゃなくて、

メキシコの主食トウモロコシ=マイス(maiz)然り、

さっきのお酒プルケ(Pulque)=Pulcre然り、

あのバルバコア(Barbacoa)だってそうなんです。

カリブ海出身の名称、

まだ他にもあると思います。

 

メキシコで「プルケ」👇というお酒は有名過ぎるんですが、

どうもこれは西インド諸島あたりのどこかの民族が喋っていたPulcreという単語を、

スペイン人がメキシコに持ち込んだという説があります。

でも後に「Pulque」と呼ばれることになるお酒はずっと昔から存在していたわけで、

当時はナワトル語では発効前の液体(アグァミエル👇)をネウトゥリ(Neutli)、

アルコール発酵したもの(プルケ)はオクトゥリ(Octli)と呼ばれていました。

 

ただ飲むだけじゃない、テキーラとメスカルの真の価値を感じる

じゃあ、

スペイン人がやってきて、

学術名がつけられた16世紀より前、

現在リュウゼツランというかアガベというかマゲイと呼ばれている植物は、

当時の人々に何と呼ばれていたのか。

 

これ👆が一言じゃ言えないのが、

またメキシコの奥深さなんです。(笑)

 

コレ👇全部メキシコの言語(これでもほんの一部)で、

全部マゲイ、アガベを意味する単語。

()内は現在話者がいる大まかな地域。

 

metまたはmexcametl ナワトル語(メキシコ中央部)

ki マヤ語(ユカタン)

toba サポテカ語(オアハカ)

yavi ミステコ語(オアハカ)

top ウァヴェ語(オアハカ)

uadá オトミ語(イダルゴ、ケレタロ)

akamba プレペチャ語(ミチョアカン)

al-mal チョンタル語(タバスコ)

cacbro ポポロカ語(プエブラ)

bepe ソケ語(チアパス)

mai ウィチョル語(ナヤリット)

muaíj コラ後(ナヤリット)

tzibim ウァステカ語(ベラクルス)

guarú マサウァ語(メキシコ州―ミチョアカン)

xuni マトラツィンカ語(メキシコ州)

 

これがメキシコの多様性。

マゲイ一つとってもいろんな言語がメキシコ国内にあります。

 

もう少しマゲイ、アガベという植物に書いておくとですね、

この植物には800万年にも及ぶ歴史があるんです。

800万年前ですよ。

人間(サピエンス種)がまだ生まれていない時代。

 

約1万年ぐらい前から、

人間によって都合が良いように「選別」が繰り返され、

今ある種類に落ち着きます。

メキシコには約200種のマゲイ(アガベ)があるんですが、

その内半分以上はメキシコにしかない固有の品種。

メスカルにはその内14種類しか使うことができず、

テキーラに至っては、

200種の内たった一種類(ブルーアガベ)しか使えない、

というルールが決められています。

それ以外の蒸留酒は、

バカノラ(Bacanora)とかライシジャ(Raicilla)とか地域によって呼称が変わります。

 

ついでに似て非なるものも知っとこ~

ソトルというお酒があります。

日本にもあるようですが、

これは全く別物。

マゲイ、アガベばAgavaceae(リュウゼツラン)科ですが、

ソトルはDasylirion(ダシリリオン)科。

マゲイと同じようにツンツンしてるんですが、

別の植物ということですね。

 

ちなみに・・・

 

メスカルと言うお酒。

近年大分日本を始め、

諸外国でも人気が出て来ているというお酒。

これももちろんメキシコの蒸留酒。

言っちゃえば、

テキーラもメスカルも、

実は根本的には「同じ」なんです。

現代は一部工程やルールが異なるだけで元は一緒。

てか最初は全部メスカル(Vino Mezcal)だった・・・(笑)

 

続きは最終回で~

 

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