なぜメキシコの遺跡にはたくさんヘビが描かれているのか。

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メキシコ在住16年目、

「メキシコの素顔を世界に!をモットーに、

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いつかまた戻ってきたくなるメキシコ旅行を提供しています、

公認日本語ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。

 

なぜメキシコの遺跡にはたくさんヘビが描かれているのか。

 

とても見た目は気持ち悪いけれど縁起がいいとされるヘビ。

僕のプロフィールにも書いてありますが、

大っ嫌いなんです。(苦笑)

画像でも映像でも見ることが出来ないぐらい拒絶反応を起こします。

それぐらい本当に嫌いなものです・・・

 

メソアメリカ時代の建造物跡地に行くとほぼ必ずヘビの彫刻だったり、

壁画があります。

 

有名なのはチチェンイッツァのククルカン。

 

テレビにも出て?

ご存知の方もいらっしゃるでしょう。

 

秋分と春分の日に現れるというあれです。

先週末でしたが、

今年はコロナでイベントは中止。

 

メキシコ中央部では別名ケッツァルコアトゥルと呼ばれています。

テオティワカンにも“ケッツァルコアトゥルの神殿”と言われている宗教的建造物があります。

☝☝☝チチェンイッツァのククルカン

☝☝☝テオティワカンのケッツァルコアトルの神殿

 

ちなみにケッツァルコアトゥルのケッツァルとは長い尾を持った緑色の美しい鳥、

コアトルはナワトル語でヘビという意味。

鳥は羽毛でおおわれています。

長いヘビのような尾があります。

ここから「羽毛に覆われたヘビ」と呼ばれています。

 

ケッツァルコアトゥルって、

メソアメリカで良く語られるものですが、

これってちょっとややこしくて、

伝説ではプルケを飲まされて泥酔してトゥラを追われた王であり、

メシカ(アステカ)人が信じ、スペイン人がそれを「悪用」してメシカ帝国に入った「神」であり、

「羽毛のヘビ」だったり、

マヤではククルカンと呼んだり、

いろんな「顔」をもつのです。

☝☝☝ケッツァル。美しい緑色の羽毛と長い尾が特徴。
メキシコ南東部のチアパス、カンペチェやグアテマラ北部で生息
先日ご紹介した、有名なメシカ(アステカ)帝国最後の皇帝モクテスマ(Moctezuma)Ⅱの頭飾り(トカド=Tocadoといいます)に使われました。

日本でもヘビって神様の使いとされ、

僕が小さい頃、

金運が高まるということでヘビの抜け殻をお財布に入れたりもしていました。(笑)

 

おカネ全然たまりませんでしたが、、、

 

なんで神聖な生き物とされていたかというと、

“水”なのです。

ヘビは雨水と地上の水(湧き水や川の水)を結び付ける存在とされていたのです。

 

メソアメリカ時代の人達にとって、

水は命を与える至極神聖なものだったのです。

 

メキシコシティの西にトラロック山(Tlaloc)という山があります。

雨季を前に、

生命を与える水が豊富にもたらせるよう願う儀式がこの山頂で行われていたと考えられています。

現に山頂に建造物の跡があります。

 

トラロックとは雨の神様でした。

メキシコシティのテノチティトラン跡、

通称“テンプロマジョール”の頂上に、

二つの立方体があります。

右が戦いの神でありメシカ族の神であるウィツィロポシュトゥリ(Huitzilopochtli)、

左が雨の神トラロック(Tlaloc)

が祀られていました。


☝☝☝テノチティトラン “テンプロマジョール”2層目の頂上
上部中央右がウィツィロポシュトゥリ、左がトラロック 
更に左に有名な通称“チャックモル”(Chac Mol)、半寝の像。
ちなみに“チェックモル”とは“赤いジャガー”いう意味です。
本物のチャックモルはこれ👇

 

話がそれました。(謝)

 

とあるベラクルスの小さな村に行ってきたのですが、

その村にヘビの彫刻を施された大きな岩(幅約10メートル)があります。

岩の脇に湧き水があり、

ヘビがそこから上に向いて岩(山)を登るように描かれています。

☝☝☝右下の穴が湧き水、その左隣の長細いのがヘビ、、
岩自体が山

 

大地の水をヘビが山に運び、

山はその水を雨に変え、

雨は地中に入り込み、

大地を潤し、

人間をはじめとする動物や、

トウモロコシなどの作物を成長させ、

湧き水となって、

人間に生命を与えます。

 

その湧き水を再びヘビが山に運び、

山が雨を降らせるという循環がおこります。

 

太陽は日出と共に生まれ、日没と共に死ぬ。

日没は再び日出を生む。

 

全ての生はいずれは死を迎え、

死は新たな生を生む。

 

これを“生の循環”といいます。

 

みんさんがギョッとするメソアメリカの生贄の習慣に繋がる概念です。

 

仏教でも同じですね。

死者は49日間、三途の川や賽の河原を超える旅をして、

その後別の世界に生まれ変わります。

 

昔の人はこのことを自然の中の生活体験から学び、

自然を超越する神を敬う儀式を宗教化し、

その儀式を遂行ための宗教的建造物を建てました。

 

それが今日観光客で賑わう“ピラミッド”であったり、

神聖な空間であった“遺跡”だったりするのですね。

 

世の中いい事ばかりではありませんねぇ(苦笑)

酷な言い方になってしまいますが、

人間の日常生活も同じです。

 

時間という犠牲を払って仕事をし、

対価をおカネでもらって、

食料を買って、

ご飯を食べて、

排泄して、

生きて、

仕事をして、

またおカネもらって、

また食べて、

の繰り返しで生き続けます。

 

一年が経過した今もなお続くコロナショック。

起こるべくして起こった事とも考えられますね。

きっと自然が現代の人間の悪行や愚かさに怒ったのかもしれません。

あまりに自然を軽視し過ぎたのでは?

 

経済を犠牲にしたおかげで、

車や飛行機の往来が減って二酸化炭素が減り、

レストランでの食料の廃棄が減り、

仕事が無くなったことでおカネや生きていることの大切さを知り、

お花見などの自然やお祭りなどの伝統が恋しくなったりと、

今まで気づかなかった事に気付くようになりました。

 

待てば海路の日和あり?

 

コロナショックも、

ワクチンでひと段落するでしょう?

そう願いたいですね。

 

こんな時だからこそかもしれませんが、

自然を満喫するのもいいでしょう。

 

電気、シャワー、

シアター付きキャンプではなくて。(苦笑)

 

自然を知れば己の小ささを知ります。

己の小ささをしれば謙虚になります。

 

小さなことの有難味がわかります。

 

いかに現代社会が、

エコノミックアニマル化しているかもわかります。

☝特に日本

 

今一度、

我々は自然の一部、

いくら経済が良くなっても、

森羅万象を支配することはできません。

 

自然としての「私達」。

 

失われた「人間らしさ」も

自然への興味によって取り戻せるものと信じて、

「メキシコの山」をご案内しています。(笑)

 

話がヘビから人間らしさに飛んでしまいましたが、(苦笑)

メソアメリカの「ヘビ」に学べること、

というお話しでした~

 

また明日~

 

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