メキシコの伝統的おやつアレグリアとアマラントの意外な素顔。

メキシコ在住15年目、

「メキシコの素顔を世界に!

をモットーに、

メキシコ公認ツアーガイド兼ドライバーの岩﨑コウです。

 

アマラント。

☝☝☝メキシコの伝統的なお菓子、アレグリアはアマラントでできています。

 

日本ではアマランサスと呼ばれているのでしょうか。

メキシコには昔からあるもので、

メソアメリカのメシカ時代には、

ナワトル語で、

ウァウトゥリ(huauhtli)

と呼ばれていたんです。

 

メシカだけではなく、

その他の地域、

その他の文化圏でもアマラントは食されており、

それぞれ固有の名称で呼ばれていたんです。

 

例えば、

マヤ語ではテス(tez)またはシテス(xtez)、

パツクアロで紹介した西の都プレペチャ文化ではアァパリエ(ahparie)、

北のチワワ州のララムリ(またはタラウマラ)文化ではグェグィ(guegui)

 

アマラントの起源については諸説あるのですが、

中南米がその起源と言われており、

その後メキシコでその使用が一般化し、

最終的にはトウモロコシや豆など、

その他の主要作物と同等の重要性を持つ作物となりました。

4000年前のものとされるその遺物が、

テワカンの洞窟から見つかっています。

☟☟☟ここです

このテワカンという地域は、

メソアメリカの考古学上重要な地域でして、

今回のアマラントを始め、

トウモロコシ、

インゲン豆、

唐辛子、

トマト

などのメソアメリカの初期の作物の遺物が見つかっているんですね。

 

マヤやプレペチャ文化では主に食糧として使われていたのに対して、

アステカで知られるメシカ文化では、

宗教的な使用が多かったと考えられています。

 

どうやって宗教的に使っていたかというと、

アマラントを挽いて練ったものを人形(神に見立てたもの)にしていたんです。

これをツォアリ(tzoalli)というんですが、

生贄の血も混ぜていたそうです。(驚!)

 

現代の1月に相当する時期にイスカリ(Izcalli)

という行事が行われていて、

これはメソアメリカの暦で“年末”の行事だったんです。

ここでは、

火の神 ヒウテクトゥリ(Xiuhtecuhtli)に、

このツォアリ(神に見立てたアマラント人形)が捧げられ、

それを“食べていた”のです。

この人形を“食べる”という行為は、

ポソレ(トウモロコシのスープ)にもみられるように、

神との同化、

神の体の一部を自分の体内に取り入れる、

という意味があるんです。

 

これを現代の習慣に言い換えるならば、

キリスト教の聖餐と言われるものです。

これはイエスが最後の晩餐で食したパンと葡萄酒を、

弟子たちに向かって

「コレは私の血であり体である」

といい、

弟子たちに分け与えた儀式から来ています。

現に今でもミサの最後に、

牧師が丸い一口サイズの煎餅のようなもの(オスティアといいます)

を信者の口に与える“儀式”があります。

牧師さんはワイン(Vino de consagrarと言います)

を口にします。

☝☝☝オスティア

 

メシカを乗っ取ったスペイン人のエルナン・コルテスは、

聖餐への侮辱だとして

ツォアリの習慣を禁止した上、

各地にあったアマラントを刈り取ってしまい

スペイン植民地時代では忘れ去られた存在でした。

辛うじて“生き延びた”各地のアマラントにスポットライトがあたり、

再び消費され始めたのが1950~60年代。

☝☝☝アマラント

 

今ではアマラントの栄養価にも注目され、

またアレグリアというお菓子が庶民のオヤツとして多く食べられています。

そのアレグリアが、

カタチこそ神様の形ではないですが、

メシカ時代のツォアリの名残とされています。

☟☟☟アレグリア(メシカのツォアリが起源)
今ではいろんな種類があります。

 

メソアメリカ時代は、

メシカはもちろん、

上述の他の地域でも食料として食べられていました。

その高い栄養価から戦士にもよく食べらていたそうです。

ザックリとどんな栄養価があるのかと言うと、

タンパク質、

鉄分、

亜鉛、

葉酸、

カルシウム、

ビタミンA,B,C

などです。

 

地域によっては、

アマラント水なんかもあります。

☟☟☟これです。
サッパリしていて美味しいんです!

メキシコ内陸部は高地で、

日本との14時間の時差や、

食事の変化などもあります。

「体調がすぐれないなぁ」

と感じましたら、

ぜひアマラントで充電してください。(笑)

 

#MexicoCentralTours

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